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奈良零れ百話・雑司町
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( 2016年 9月 5日 月曜日)
雨の多いことで有名なわが町ベルゲンで、今夏、記録的な雨量を記録した。普段は「狐の嫁入り」のような雨。2週間フル続いて。一週間が晴れと言われるが、今夏は珍しくドシャ降りが多く買った。本日はしかし快晴の日曜日、久しぶりにヴェランダで肌を焼きました。
●三笠温泉のプール ●はじめて見た雑司町 拙子は少年の頃、雑司町へは「校区」が違うので近寄らなかった。変な話だが子供は校区が違う町内へは遊びに行かないものである。そのせいか、校区と無関係の小中学校に通った拙子ですら、大人になるまで雑司町へは近寄らなかった。今はその頃の面影もなく、家並みが新しくなったが、「五却院」の向かいあたり、蔵屋敷風の建物がある。 ●東大寺領内の境内町 民家の「雑司町」は東大寺で必要な雑用、マキ燃料、飲料水運び、燈明油、供えもの用の米や花、法会の準備など、経典を読む僧侶のために一切の雑用をこなし、ちょっとした伽藍の修理を行う。そんな人々、つまり「雑仕、雑司」が住む区域であった。江戸時代に100軒ぐらいあったという。時代を通して世襲が多く、旧家も少なくない。 燈明油については、特に油を扱う「油倉村」が今の川上町東橋の森の中にあった。古地図では雑司村の飛び地として ●空海寺と空海伝説 空海寺は弘法太子が岩屋を掘り、石仏地蔵を安置して開基したとの伝説は伝説であり、作り話である。空海は戒壇院で受戒し、しばらく別当にもなって真言院に居住した。だが、空海が雑司村に住んだとか、草庵があったなどと、東大寺文書にもどの古書にもない。ま、そう硬いことは言わず、今では数少ない静寂な寺に行くのも良いでしょう。観光になるような境内ではありませんが…… |
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