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喝!
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( 2016年 9月 1日 木曜日)
●曹洞宗大本山永平寺
禅宗の坊さんは、「カツ」を使う。カツを入れるあの「喝」であるが、華厳や法相、浄土宗、浄土真宗など禅宗以外では使われていない。禅宗以外でも喝を使う僧侶はいるが、私的な用途であって法会に使うことはない。 拙子は一度だけ、高校のクラス旅行で永平寺に行った時のこと、当時は座禅僧が並んで瞑想している部屋の廊下を歩いて中を覗けたのです。あれでは座禅の修行僧は気の毒だ。木の棒(警策・きょうさく)でバシッと叩かれ、互いに一礼しておられた。その後、40歳の頃、永平寺に行った時には、あの座禅室の廊下は通行禁止になっていた。当然ですわな。 ●若い禅僧の喝をくらう その時である。若い坊さんがサーと飛出して、「クヮーッ」というような、大音響の一声を発した。 いやもう、その場にいた我等ワルサたちは竦みあがりました。鶴の一声という形容があるが、そんな生易しいものじゃありません。あれは声に非ず。音です。僧の一身が音の塊のようでした。あとでみんなと、喝で飛ぶ鳥を落とす話は本当だと感心したものです。 実際、野球の応援団が発する声は超人的な大音声でも、人間の声である。禅僧の「喝」は声ではない。音響と言えば良いだろうか、もう一度聴いてみたい喝であった。 ●喝の用途 △トヨタで世界一周に出発する神戸の青年が、知己の禅僧に「喝」を入れてもらってから、雑念を払って出かける体験本を読んだことがある。 ●お巡りさんの「喝」を聞く ●奈良の禅寺 安易な考えではあるが、どこかに「喝」の発声法というか、出し方を教えるところはないものか。 |
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