安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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放り出されたヤーグラン委員長
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( 2015年 3月 5日 木曜日


●ただいま風邪で独り身
ひどい風邪で、ゼーゼー息苦しい。今日で三日目、やっと本でも読もうかと言う気になりました。

朝、オスロの娘から電話、娘のダンナの父が危篤、ダンナはイギリス人で急ぎイギリスに立つ準備をしている。小さい子供が三人いるので我が家内に来てくれるよう助けの電話である。

ところがいまこの国の航空社のパイロット650人がストライキに、ストライキに加わらないパイロットも病欠という作戦で、国内便は完全にストップ、すべてキャンセルさレテイル。かろうじて欧州便や米航路が動くようだが、国内便で動くSAS とWIDEROEは満席でだめ。家内は幸い当日最後の鉄道座席を確保でき、オスロに立ちました。朝の雪が解けてよかった。

その後義父が亡くなった都の知らせ、八十二歳だった。それでダンナは3、4日後の葬儀に出席することになったので慌てて家内が行く必要はなかったのだが、準備もできたので弟に駅まで送ってもらって、オスロまで6時間鉄道の旅にでかけました。

それがしは自炊である。ま、元気になって、ストライキが終ったら合流しようとおもう。

●放逐されたヤーグラン
本日、ノーベル平和賞を選考する委員会のヤーグラン委員長が,放逐されたというニュース。嬉しくて堪らんですな。同じ想いの衆は一杯いるんだけれど、さる大臣の補佐官が「あのピエロがついに放り出された」とツイートしたものだから問題になって謝罪を書き込み、大臣も困りましたな。しかしヤーグランThorbjørn Jaglandは何をやらかすかわからん。笑い者にされても本人は至って真面目だからますますピエロにみえる。

ヤーグランの妹さんがTVで兄が世間から笑い者にされ虐められているのはけしからんと抗議というか、家族の鬱憤を語っていましたが、これもおかしいな。それがしこの6年、オバマとEUに平和賞を決めたのはトンチンカン、中国反体制派の劉暁波は勇気ある授与であったが、コラムでヤーグランへの不満をぶちまけてきた。

劉暁波は以来拘束されたまま、夫人を軟禁状態にして嫌がらせがおわらない。これは結果として失敗だったといえる。ノルウェーと中国はこの6年間政府間交渉がなく、首脳会談も途絶えたままだが、なに商売はサーモン輸出も支障なし、順調ですからからノルウェー政府に打撃はない。保守党政権がヤーグラン放逐で中国砥の関係を考慮したとか、さらに中国に膝を屈してなんてのは思い過ごしだ。

フランスとイギリスはトップがダライラマと会談して中国に干され、結局23年後にサルコジとキャメロンは屈して数百人の経済ミッションを組んで北京詣を行った。それと一緒にされるほどノルウェーは経済力がない。

●なぜこの人が?
ヤーグランも6年委員長をやればもう自ら降りてもよいだろうに、名誉職大好きなこの元首相は欧州評議会議長に再選されて居残っている。首相のときはあまりにもスカタンで1年に満たない短命だったが、名誉職というのは髪飾でりであり、能力は要らない。悪い事にノーベル選考委員会のような密室作業では我を通すことができる。ああ居なくなってほっとした。

しかしながら決定は降格なので委員としての資格は残るのだが、ムジを曲げたかヤグラン氏は会議終了と同時に場を去った。おそらくもどらないだろう。新しい委員長は元保守党の党首でその後長く企業のトップを渡り歩き、ノーベル委員会では副委員長だったカッシミクルマン・フィーヴェKasi Kullmann Five(64歳女性)である。文句なしの委員長である事は衆目の一致する所。またヤーグランのあとに保守系の委員が就任するならら、保守と革新が三人づつとなり均衡する。(了)






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