安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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公務員のさぼり
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( 015年 1月 7日 水曜日


●イタリア式欠勤狂想曲
マルチェロ・マストロヤンニ主演の「イタリア式結婚狂想曲」というコメディ映画があった。芳紀17歳の若い女と相思相愛になった没落貴族がウザイ妻を周到な計画に幸運も加わって殺しに成功。情状酌量を最大限に利用して僅か1年半で出所し、首尾よく新婚、そのうえ若い新妻の父が残した遺産でめでたしめでたしという、ウマイコトやった男のはなし。

大晦日にローマ警察で勤務日になっていた警官の8割が欠勤した、というニュースを見て上の映画を思い出し、これぞイタリア式欠勤狂想曲ではないかと膝をうちました。あきらかに大半が仮病です。当日朝に電話して「病気で休みます」と一言知らせれば、それでオーケーなのですから誘惑がつよい。いかにもイタリアらしいはなしで、大晦日の欠勤はイタリア公務員の常習になっている。というのも特定の仕事納め日はないが年末まで数日の休みは公務員にもある。しかし無休のはずの警察、病院、郵便仕分けでは、お祭り気分の大晦日になると出勤率が落ちる。鉄道はともかくバス運転手のサボリで時間通りにバスが来ないことはよくあることだ。

●公務員のさぼり
日本でも公共自治体のダラダラ仕事や、仕事中に一息入れたくて喫茶店、散髪屋へ行くぐらいとやかく叱責する事はないだろう。パチンコや、スーパーへ買い物などはもってのほかだが、歯医者のアポイントや、診療なら権利にしても良いくらい。企業のホワイトカラーは、勤務時間中にかなり自由が利く。外回りのセールス員なら外で何をやっているか知れたものじゃない。GPSで監視すれば人権問題です。

こっそり屋外へタバコを吸いに出たからといって、公務員だけが税金詐欺呼ばわりされるのは酷というもの。それがしおもうに、公務員の大半はペーパー仕事であって、立案・計画部門でもルーチン化している。それだから仕事を能率よく勤務時間を濃密にやれば週5日、1日7時間でお釣りが来るぐらい充分である。それよりだらだら過ごして残業を常態にしているお役所慣習を改めるのが先決ではないだろうか。

それがしの生まれ育った奈良市で、男性職員が約5年9カ月間で8日間しか出勤していないのにもかかわらず、給与が満額支払われていた問題があった。暴力団がらみの職員で人事課がビビッたという情けない事件、これは例外としておこう。

●北欧はサボり天下
企業効率、組織効率が高い(時間内ビッシリ働き、平時でもそれなりの裁量権を持つ)とされる北欧でも、公務員のサボリはめちゃくちゃにある。ノルウェーでは公務員と企業従業員の3分の1が毎日欠勤常態にある、とそれがしがこの国で働いていたころ言われていた。一番多いのが長期病欠で公務員には10数年におよぶ長期病欠者がいた。また同僚4人のうち一人は週3日出てくれば良い方、まったく使い物にならなくてお荷物さんだったがこの手の神経症状、ストレス障害者が人口比にして多く、またそれを隠さない。それがしがいたBergen大学理学部建物には安静室といって、仕事中しばらく休息したいときに使うソファーベッドを置いた一室があったが、誰も使わないようだ。つかれたら早引けするか。外へ遊びに行く方が良いに決まってまさーね。(了)






Pnorama Box制作委員会


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