安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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ノーベル賞、授賞式異聞
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( 2014年 12月 11日 木曜日


いくらテロ警備を厳重にしても、たあいない一騒動を起こす阿呆がいる。

● ストックホルムのセレモニー



↑平和賞以外の科学、経済、文学部門のノーベリ賞はストックホルムのコンサートーホールが会場、正面上階に国立シンフォニーが適時音楽を演奏する。ソプラノ歌手も加わり、ノルウェー夫妻が受賞したあと、グリークの歌曲を歌いました。概ね受賞者の出身国に合うクラシック曲だったと思うが、赤崎、天野、中村3氏のあとは化学賞の学者3人への授賞があり、そのあと演奏があったので、日本の曲は演奏していない。ちと残念。

壇上左前列に11人の受賞者が座る。左から赤崎、天野、中村の各教授である。中央にアルフレッド・ノーベルの胸像、右3列の左半分をノーベル委員会のメンバーと、右半分はスウェーデン皇族方、その前の4人が国王夫妻と王妃ふさいであります。式壇カーペット中央にNobelを表すNの白抜きが見えます。このNに賞状とメダルを持った国王と、受賞者が歩み寄りお手渡しと握手、国王にお辞儀、右段の授与側にお辞儀、正面を向いて客席にお辞儀、このとき会場から盛大に拍手を受けて、無事終りましたとなります。

今回は日本の3方がトップに進み出るわけですが、まず授賞の研究について、その道の専門選考員が説明する。青色LED研究の歴史や難題克服の模様を10分くらい女性の老科学者が解説、スウェーデン語でしたがなかなか良かった。アナウンサーの解説
なんてのは、天野教授が1500回の失敗実験の末、遂に……とか、赤崎教授は85才で…としか言わないが、さすが選考委員の学者だけあって、深遠な業績をわかりやすく述べている。

ところで、名前が上がったところで受賞者は一同起立して漸次話を聴き、「Prof.◯◯前に進んで国王よりお受け下さい」のところで一人ずつ真中に歩むのですが、3人とも今立つのでは?とモジモジ、隣席の米人が目立たないサインをだしてくれたのでよかった。やはり緊張されていたのでしょう。でもお辞儀の立ち礼については、型がしっかりしている日本人がお見事でした。西洋人はピョコンと頭を下げるだけの人が多いですから。

●セレモニーでデジカメはご遠慮を
会場でデジカメ持つ手を上げて撮っている者がいる。見苦しい。式次第が終り、皇族方が退場されると、受賞者の家族や友人が壇上に集まって雑談するのですが、このときデジカメでパチパチやる若い日本人がいた。いまでは園遊会でも平気で陛下にスマホを向ける人が居て、マナーが毀れてきたことを寂しく思う。

夜は1500人近い恒例大晩餐会である。正面皇族テーブルで国王の隣にノルウェーのマイ・ブリット・モーセルさんが座っている。たった一人の女性受賞者だもん、いいな。で、少し離れたおなじ皇族席に天野氏が座っておられましたぞ。それがしこの方面無知なので間違ったら失礼、皇后様かな。

●式場に侵入諮ったヌード男性



こういう裸デモをする阿呆は2012年2013年のストックホルムノーベル授賞式にも出没した。会場に入れるわけないのに、本人はスッキリするという。あほらし。

●オスロ平和賞授賞式では



↑受賞者マララさんとサチャルティの目の前に突然駆け上った右端の青年、ハロー、マララとメキシコ国旗を持って示威。左のノーベル委員会委員長のヤグランが手を伸ばして制止した、その直後の写真です。警備員らが走り出て取り押さえるまで11秒、このメキシコの学生で移民申請中というが、警察もさっぱり理由がわからんらしい。金属探知機を通過しているので凶器をもっていなかったとはいえ、まことに格好わるいオスロ警察の失態でした。

それはそうと、お二人の授賞演説にノルウェー中が感動されました。サチャルティ氏は児童労働から子供たちを救ってきたと、簡単にいうが、子供の人身売買と闘う相手はマフィアだ、骨を折られ斬りつけられて40年ですから、服を脱げば体中傷だらけという。CNNはC.アマンプールの司会で市長舎の会場から二人にインタビューした一時間番組がある。それがし、身を乗り出して拝聴した。もし、日本でも吹き替えで放映されるなら、ぜひご覧頂きたい。(了)






Pnorama Box制作委員会


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