安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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馬英九、辞任か?
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( 2014年 12月 1日 月曜日


●国民党惨敗
台湾統一地方選の結果は既知のように与党・国民党が大敗、民進党が6直轄都市のうち4市を制し、台北市は無所属の柯文哲氏、氏は負けた国民党現職の連氏とともに国民党が推す候補でもあったがこの新市長は本音が読めない無所属、それだけに最も急進的に独立自治都市を目指す市長になるかもわからず、風雲おこすかも。結局、国民党候補は新北市のみになった。

直轄市というのは人口200万以上の6大都市で、市長は行政院会(閣議)に出席できるポスト。議員数では国民党は15席から6席に減り、民進党が6席から13席に倍増、無所属も1席から3席に増えた。与党大敗、惨敗、沈没である。

●馬英九辞任の意向、中国の反応は?
国民党大敗によって既に幹部二人が辞任しているが、辞任しないと言った馬総統も行き詰まり感は拭えない。指導力低下で辞任する見通しと台湾メディア各社が報道した。これで親中国とは言えないが中国重視のビジネス路線を推進して来た歴史的には外省人の国民党から本省人の民進党に政権移行するわけだが、中国は選挙結果をどう思っているのだろう。

習近平といえども党内の合議了解を得た上でないと、コメント出来ない中国の大事な台湾政策である。まだ習主席のコメントがない。報道官の「事態を注視」がその内情を表している。APECでは中台首脳会談を渋った習主席が、国民党の幹部と会談したとき、一方的なお説教におわったのだが、香港のような一国二制度を台湾にも適応する、などと訓話した。

香港の雨傘革命にたいへん同情的だった台湾では、中国に編入すれば民主選挙が成立しないことが判った。対岸の中国観が一皮むけたのである。中国共産党政府の指名候補による台湾総統選挙などお断り。とてもじゃないが独立をまもらなきゃ・・と馬国民党から離れて行った。

●民進党党首は女性
中国語の漢字名は性別がわからない。写真を見てはじめて民進党葵英文主席が女性、中学校の校長先生のような普段着の女性でした。で、2016年初めの総統選では最大野党のになった選挙功労者である蔡英文主席(58)が最有力になるのでしょう。

そうすると1年間ほどを韓国朴槿恵大統領と女性首長が二人並ぶ極東政治風景になるが、一方は反日でブランドを身につけ、一方は親日で元気なオバさんタイプ。両国ともある時期日本の統治下にあったが日本に対する姿勢は正反対である。韓国はもっぱら大国中国に関心が注がれ、台湾には無関心。台湾は韓国IT産業に食われ、韓国人観光客に苦い経験していて、嫌韓気分がある。朴としては反日で台湾と共闘できず、しかも中国さまの意にそぐわない行いはできない。二年後には韓国も外交では変化しているとおもうが、国民意識は不変だろう。これからの中台韓の三角関係がみものである。(了)






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