●所変われば品変わる
所変われば支那かわる、と言おうか、G20にやってきた習近平は借りてきた猫のようにおとなしい。一方、APEC会場ライバル地北京では習の演出に位負けしたか、オバマはお追従に終始し本国での批評が悪かった。APEC・では突発的軍事衝突回避など、進展とはいえるが、中国の南シナ海での強奪行為にはひとこともなかった。
そのオバマが同盟国オーストラリアでは強気になる。南シナ海の領有問題や 尖閣の名をあげ、中国を牽制するアジア太平洋地域の米外交戦略を高らかに述べた。しかし実情を見ればヴェトナム、フィリピンは自力で実力行使もしたが、米軍は何かしましたか? オバマは言うだけ番長でしかなかった。
さてこの事実をどう見るか、訪問先では友好ぶりを示し、わが家に帰ってから訪問先の悪口を言いつのるオッサンと似てますな。往来の順序は逆だが、オバマも習も風見鶏政治家である。
●袋叩きにされたプーチン
G20サミット今回の極めつけはウクライナ問題でした。APEC開催中にロシアの戦車や物資補給のトラック隊列が東部国境を越えてドネツクに入った件も間合いがわるかった、鬼の首でもとったようにプーチンの面前でロシアを非難演説したのがカナダのハーパーと米のオバマ、多のは安倍首相の懸念も含めて同調ですから寄ってたかって一人を難詰、公開裁判みたいなものだ。オバマがマレーシア撃墜事件をロシアが犯人という意味で明言した。
そのあとプーチンはキャメロンと50分会談、ここでナチドイツに比べられたという。この会談のあと、もう充分立腹したプーチンが立腹して急遽帰国したのはあたりまえ、誰が好き好んで針の山に2日も座るもの首脳ですか。
●相手の立場も考えろ
それがしの意見は、もうすこしロシア側の立場から見てものを言え、である。暴力デモで前政権を倒した今のウクライナ、ポロシェンコ政府になってからクリミヤの分離とロシア併合、東部自治権要求と分離独立を許さない政府の闘争である。ロシア人が多い親ロシア派の東部が政府軍に潰されないよう、ロシアが兵器や生活物資を供給するのはロシア人にとって人道的措置といえる。
もちろん、独立国家に越境して戦車を送り込むなんていうのは、言い訳できない侵略であるが、それを理由に強い非難と経済制裁でロシアが引き下がるかといえば、断じてない。ロシアは西側に憎しみを膨らませるだけで良い事は何も無い。
●余談、宿泊先格付け
それはそうと、次回のG20は根回しと準備期間を周到にとっていた中国ときまり、日本に誘致する安倍首相のトライは空振りでした。もうひとつ、英デイリーメール紙がG20に出席する各国首脳の宿泊先を報道、これがなかなか話題になっている。上位3人は
_オバマ大統領:マイオット.ホテル 最上階プレジデンシャル.スイート 一泊29万円
_習近平中国国家主席:スタンフォード・プラザ スイート 一泊19万7000円
_キャメロン英首相:トレジャリー.ホテル 一泊15万円
その他、プーチンがヒルトン7万1000円、サウジ国王が以外に安くて避暑地のホテルで6万900円、メラケルやオランデ、インドのモディはもっと質素に過ごします。が、20カ国中最安値の宿泊は
_安倍日首相:ノボテルNovotel一泊2万3000円でありました。
ビルマのティエン・センが13万7000円のスイートに入っているが、感心しない
わたし、安倍さんが本当にこの安宿に入ったのか知りませんが、贅沢しないのはえらいとおもう。宿泊先が国家の威信と国威発揚の場になる大国意識は願い下げにしたい。(了)。