安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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無表情と幼児性
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( 2014年 11月 12日 水曜日


●習近平の幼稚さ
APECでの日中首脳会談を前に、ホストの習近平が安倍首相と握手した時の表情が話題になっている。なるでしょうな、習主席は仏頂面のまま、安倍首相の挨拶言葉に答えもせず、すっと正面、カメラの方に向きなおった。これじゃ安倍さんも姿勢こわばります。

対日不満を世界に示すためとか、いろいろな解釈もあるようだが、あれは非常識、失礼な歓迎と断言する。中国の首脳では、小泉純一郎と初の会談に胡錦濤がにこりともしなかった。小泉さんは両手で握手、何やら言ったがやはりプイと横向かれてしまって、ギコチなくなるのは当然だ。だとすると、この敬意の微塵も見せない握手儀式は、相手を困らせる意図があると思わざるを得ない。という解釈よりそれがしは、中国首脳に対日わだかまりが隠せず、にこやかに振る舞えない幼児性があるためだと思っている。

そうでなければ、踊りに花火など会議にあれほどの演出はしない。APECメンバーはほとんどが貧しい国であり、会議は持ち回りであることを考慮すればもっと地味なやり方が好ましい。

ちょうど、安倍日本と朴韓国をとりもって、オバマが引き合わせたとき、にこやかな安倍と、相手の顔も見ず挨拶にも答えなかった朴槿恵とおなじ幼稚さが、習近平にもある。あり得ない例えばですが、習主席が、ダライ・ラマと握手したらどんな顔になるか、興味津々である。その点、毛沢東はどの国の首長にも笑顔で応じているが、腹黒い狸ぶりが一枚上手だった。

●小泉純一郎も
では小泉首相が北朝鮮に電撃訪問した2002年、このときは小泉氏顔面蒼白、凍り付いた顔で笑みを浮かべる金正日に近づき、両者睨み合うような握手ではじまった。あのとき、コラムにも書いたが、あの調子で長居は無用とばかり4時間のと滞在では、日朝共同宣言に禍根を残すとコメントした。残された拉致被害者に、それ以後進展がない原因を作ったのである。

お互い敵対する国は世界中まだまだあり、イスラエルとパレスチナの平和交渉ではダンマリの握手が何十年も変わらない。
思い詰めたら、反対意見を聞こうとせず、頭から自分が正しいとする政治家がどうして妥協点をみいだせるだろうか(了)






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