安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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日中首脳会談、何のため?
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( 2014年 10月 30日 木曜日


日本側が躍起になっている日中と日韓の首脳会談へのはたらきかけ、および北朝鮮の拉致被害者調査について、3回の予定で私見をのべる。これら政治的な問題はそれがしには無意味で以上に、有害、かえって二国関係をそこなうと考えているので、いやいやながら「こんなことは言いたくないけれど」といった所見である。

●ひとりよがりの思い込み教育
歴史問題で反日暴動を煽っていながら、破壊された日本企業への謝罪や、補償も無視した。爾来、新たに尖閣領土を持ち出し、日本は正しい歴史を学べと!の言い分は一方的なひとりよがりの思い込みであるから話し合いの糸口などありえない。反日教育を20年続ければ、大人も子供も反日になる。10年前、江沢民はこの反日傾向が役に立つと増幅して国中に日帝侵略の記念館や博物館を建てつづけ、後戻りできないインチキ史観を確立した。

国民に浸透したひとりよがりの思い込み教育を是正するにはまず教育を改め、改めてから20年後にやっと政治的な話し合いができるというものだ。あちらの政体が変わらない限り望めそうにない。

習政権では前提条件を日本側に認めさせない限り、習主席のメンツが立たないのはもちろん、政権運営に支障をきたすため、習−安倍会談はありえない。もっとも挨拶程度の会話や握手はできるといえ、それでも嬉々とするなら国の威信は投げ捨てたに等しい。

●無益だったお詫びと親中諸氏の訪中友好演出
過去、田中角栄からはじまって、細川護煕、村山富市、橋本龍太郎、鳩山由紀らが公的談話で謝罪、何が何でも親中派なら小沢、菅、野中、田中真紀子、辻本など、まだいくらも居る。隠れ親中派議員ときたら数えきれない程いるだろう。この人たちは、親日だった20年前の中国を引きずっている。さて彼らの中国詣でがいったい何の役に立ったか。今回習主席と会談した福田元首相はこれで3度目の顔合わせである。ところが3度目の正直ならぬ「日中の2国間についての話は一切していない。もう少し大局的な見地から話をした。いい会談だった」と会談後に自画自賛。きれいごとに呆れた。

●首脳会談を急ぐな
日中首脳会談があろうがなかろうが、国境なきビジネスは流動する。中国には外国人に旅行制限地域があるものの、日中間の旅行制限はなきに等しく、訪日中国旅行者は激増しているではないか。首脳会談実現に奔走する必要があろうか。当地ノルウェーと中国の首脳会談は8年前のノーベル平和賞以来途絶えたままだが、意に介さないのは呆れるほど。民間交流は黙っていても促進する。中国べったりの鳩でも閑古鳥でも自由に飛ぶがよい。(了)






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