●日本のLED三人衆にノーベル物理学賞
ノーベル物理学賞に日本の3教授、似顔絵左より赤崎勇、天野浩、中村修二氏が輝きました。わが家にある数少ないLEDライトに感無量「何事のおわしますかは知らねども かたじけなさに涙こぼるる」でありまする。
実は、当地は生きた灯り、つまり日常生活にもキャンドルが雰囲気作りに欠かせない伝統があって、旧習をおろそかにしない家内は、フィラメントの電球を使うのです。当地では販売継続だから、それも赤くフィラメントが光る透明バルブが好きなのだな。それがしが買って来ても喜ばないのだが、それでも外灯8個はLEDと円曲の蛍光灯を使っている。
スマホの背面にあるLEDサーチライトは夜、犬の散歩時にウンコを取るのに欠かせない。取るに足らないLED利用ではありますが、実際LEDライトが人類に及ぼす貢献は天井しらず。スウェーデンノーベル賞委員会の説明 にでてきた地球夜のサテライト写真で、大都市があるのに真っ黒な地域が、日中太陽光発電を蓄電し、夜灯すことがLEDで可能になった。夜の世界地図で暗黒部分がクリスマスツリーの電飾のように明明となる日が遠からずくるだろうという解説に、これは文句なしのノーベル賞だわ、とおもう。
というのは、中村修二(米国市民)カリフォルニア大教授はノーベル賞委員会発表の場と電話で記者の質問にこたえ自分のやったのは基礎研究ではなくて、実用化テクニックであったから賞を頂けるとは想いも寄らなかったと。そう言われればそうだが、ノーベル委員会は科学を飛躍的に前進させた研究に与えられる。その意味では、ブレークスルーをもたらした技術者は当然の資格者である。技術立国日本の力が証明された。賞金は3人平等に分配。
●ノルウェーのオシドリ教授夫妻と英教授に生理学・医学賞
物理学賞発表より一日はやく発表された医学賞は、脳内、海馬の部分でで空間感覚を担う神経細胞である「場所細胞」を発見したロンドン大学のジョン・オキーフ教授(74)、のちに方向関係や位置関係にはたらく「グリッド細胞」を発見したノルウェー教授夫妻に授与が決まった。二人はノルウェー科学技術大学(NUST、トロンハイム)のオシドリ教授でマイブリットとエドワルドモーセル(Mai-Britt & Edvard Moaser)、51才と52才の若さ。
マイブリットさんは、ストックホルムからの電話は晴天の霹靂で、ま85才くらいにはもらえるんじゃないかと、そんな感想をもらしていた。エドワルドは何も知らずにミュンヘンに出張、空港で花束と「受賞おめでとう」のお迎えを受け、何の賞ですかとキョトンとしていた。やはり晴天の霹靂であったよう。飾らないひとで、今日トロンハイムに二人はオスロ大学大学院時代から、惱の神経細胞を研究して長い研究期間の据えである。こちらも先輩オキーフ教授の基礎研究を発展させた応用研究といえないこともない。
この脳内にあるGPSの働きを知ることで、次の段階は帰る道に迷うアルツハイマー患者の位置感覚に適用する研究である。
米ではすでに人間の脳内にも「グリッド細胞が存在する」ところまで赤等気になっているそうです。賞金はジョンに半分、半分をオシドリ夫妻に分けます。
話は飛びますが、トロンハイムの科学技術大学は前身が工科大学でした。総合大学はオスロとベルゲンのふたつだけ、単科大学として、ベルゲン商科大学(現経済大学)、とトロンハイム工科大学(現科学技術大学)があるだけと言う時代が70年代までありました。過去この4校すべてから複数のノーベル賞学者を輩出している。その後各地に総合大学やら専門大学がポンポン出来たのですが、名門はやはり旧4校、いまではちゃんとした日本人留学生ではトロンハイム科学技術大学が一番多く、在留日本人数もベルゲンを抜いてオスロの次です。
●文学賞と平和賞
文学賞は木曜日午後1時(日本時間午後8時)発表。予想はいたしません。下馬評トップは村上春樹、追い上げるケニアのチョンゴ、ベラルーシのルポジャーナリストアレクセイヴィッチ、シリアの詩人アドニス、フランスの作家モジアーノ、アメリカのフィリップ・ロスなどが賭けの業界で膾炙されております。
平和賞は10日金曜日朝の11時から(日本時間午後6時)にオスロで発表。委員会委員長は今回で今回が最後のヤグラン、そのほか元オスロ大司教が男性で女性が3人、左よりが多くて何を考えてるかわからん連中ばかり。でもまあ気の毒なかの中国人権弁護士は中国の制裁に懲りて取り上げない。今年1月に閉め切られた候補者は278、うち組織47。毎年更新候補者数が更新される騒ぎ。実に下らん。推薦で最多数は教皇フランシスコ、呼び声高いのがサイバースパイのE.スノーデン、プーチンもロ政府批判のガゼッタ紙もあり。日本国憲法九条が有望なんて誰が言い出したのだ。あり得ない。(了)