地元のニュースを最近書いていなかった。身近なところの事件をナメてかかるのは外国住民のサガか。当地のストルテンベルグ前首相がNATO事務総長に就任、所信表明と初の記者会見を無難にこなしました。その他の事象を追い書きしておこう。
●保守政党、オスロ2022冬季オリンピックにノー
当地のスポーツ界が大キャンペーンを張った招致運動でしたが、全国的には一極集中が過ぎる「何でもオスロ」に反対する分雰囲気もあって、全国こぞっての希望ではなかった。また社会慣習にも民主主義が浸透している人々にIOC幹部の贅沢三昧、たとえば滞在ホテル毎日の送迎にリムジンだの、毎夜の宴会がしゃくに障る。
オリンピックはその地の都市が開催するといえど、政府の財政保証が必要だ。この政府のインフラ支援に招致委員会の要求した半額(約5500〜6000億円)に決まったのがかなり前、連立政権の進歩党が先に否決し、先日の保守党議員協議と投票でノーと決着した。熱狂的だったのはSports連盟などのロビー運動で国民の盛り上がりはいま一であった。ソチのオリンピックで史上類例のない巨額をかけて、あとは充分利用されているとはおもえない。
応援に来ていたIOC会長が、これは政治的決定だと、IOCは自浄と内部改革が進んでいるので批判は間違っているという。決定は連立政権の政治的落としどころだなんて、その程度の先入理解を臆面もなく話す。IOCでも相撲でもプロレスでも同じで、スポーツ界の運営トップはトップ選手上がりである。学生時代から本を読まないSPORTS FOOLの群れだもの、議論してもはじまらない。おわり。
残った二つの候補地は北京とアルマイト(カザフスタン)だ。
●石油価格下落
世界の経済停滞に抗して北海石油が100ドルを切る安値が続いている。円安が止り、日本の株価が上がらないのは世界の動向に左右されるからで、アベノミクスと関係ない。とはいえ、当地も日本も土地不動産はまだ値上がり中ですから、デフレ傾向にあるEUよりも良いとしよう。
●スウェーデン新政権「原発廃止」の意向
スウェーデンでは保守党政権から、中道左派3党連合の新政府に180度かわった。昨日新政府閣僚の認証式と国王が主宰する全閣僚ミーティングがあった。首相は社会民主党の党首、労組出身で知名度の低かったStefan L喃vensステファン・ローヴェンである。国会での多数決からいえば綱渡りの国会運営が待っている。一人二人の造反議員でどうなるかもわからない。
すでに「将来的に原子力発電廃止」を公約通り高々と打ち出したが、40%の電力を原発に依存するスウェーデンである。以前にも全廃を決定したことがあるが、この国には体感地震が稀にあっても気付かない人が多いと言う程度。大西洋の津波は入ってこないという地質・地理的に原発安全地帯は、保守政権で再開を決めてから10年はたつだろうか。綱渡りの左派ローヴェン政府がゆくゆくは将来原発廃止を実行できるか疑わしい。
●ロシア戦闘機の火遊び
特にウクライナ紛争 ロシアのクリミヤ併合によって、西側の対ロ制裁が発動されてから、ロシアは制裁に隣国、日本やスウェーデン、ノルウェーの防空識別圏に頻繁に入ってくる。先月はスクランブルしたスウェーデン戦闘機が来る迄に数キロの領空侵犯を行った。恰も空爆の予行演習のようだったという。またスクランブルした相手国機に異常接近を繰り返しているのはこまったもので、昨日はこんな写真が..(Photo: FRA)
バルチック海上ロシア戦闘機のSuミ27が、スクランブルしたスウェーデン戦闘機の斜め上を掠める。(了)