安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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広島土砂災害におもう
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( 2014年 8月 26日 火曜日


●災害対策は一流の日本列島?
一度に雨量が日頃の10倍ぐらい降ると、今でも土砂崩れがおきる。すると土石流が民家であろうと林であろうとただ下方へ流れるわけですが、うまく川に収まるなら橋桁が破壊され交通が遮断されることですむ。わが日本自然災害への対策は高度にできていると思っていた。バングラデッシュや中国で毎年起こる河川の氾濫はわが国では起こらない、とそう思っていたのであるが・・。 一例としてそれがしが中高生の頃、奈良市では佐保川の氾濫で法蓮町一帯が冠水することがしばしばあったが、それを覚えている人はもう多くない。

今回、広島のいわば上流にあたる山間部で発生した土石流による甚大な被害は、だから寝耳に水のニュースでした。
広島の市街を東西に走ると、瀬戸内海に平行して何本も橋をわたる。南北へは数本の川と平行して道路が整備され、語弊があるが、戦後の焼け野原からおもいきった都市計画が可能で。道路はよく整備され隅心地のよい町になった。それがしの梳きな町のひとつである。しかし、遅へ遅へとも印鑑が開発した住宅地はそうではなかった。今、土砂崩れで50人が犠牲に也、避難民は1000人という。なんぞこれ優れたるや。

●危険に敏感であれ
流れ出た土砂や大小の岩石をみると、これら大きい岩もあらたに崩壊したものより土と一緒に埋まっていた石である。簡単にいえば、これら脆くなった花崗岩とそれが砕けて土砂になった山が広島背後の山脈であり、広島市は土砂が流れ込んだ三角洲の上にある。まあ、そんなことを言えば中国地方の瀬戸内側にある町はだいたいみなそうで、神戸六甲山なども花崗岩が風化してボロボロになった石が表面にあり、六甲トンネルのような岩におおわれているのではない。住宅部は約3億年まえの海底堆積地層が隆起したもので、河川の護岸工事が進み、最近土砂被害が少なくなったとはいえ、山間はどうなっているのだろう。先年、六甲の急斜面に並び立つマンションや住宅街を見て、背筋がさむくなった。

土石流にもどって、そのスピードは平均40km/hで流れ、急斜面なら100kmでゴロ石が襲うのである。だからいったん近距離で発生すれば逃げられる余裕がない。何時間も前に避難勧告をだせなくては意味がないので、地方自治体から避難勧告を待っていては命取りになる移譲、豪雨が続くなら住居地の地盤は各人で判断するのがよいとおもう。要するにお役所に頼っていては後悔することになるだけです。人災とは公共対策の不備だけではありません。自立した各個人の対策が後ろ向きなのです。(了)






Pnorama Box制作委員会


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