安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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紛争の夏
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( 2014年 8月 19日 火曜日


●一服の涼風,ガザ停戦
物騒な世界情勢が暑く続く夏、イスラエルとパレスチナが停戦園長で合意したのは一息つける風のよう。ここまで双方がやりすぎて、ガザの破壊が酷くなるとイスラエルもこれいじょうやりたくなかろう。ハマスは強気でもパレスチナ全体に厭戦気分がわいていて、これまでのようにハマスに対する援助国、イランは気乗り薄、シリア政府は壊滅状態、ヒズボラもげんきなく、停戦仲介のエジプトにいたってはハマス援助から一転して「ムスリム同胞団」を違法にしてしまった。それがしは親イスラエルだが、戦争はコリゴリである。よって今回の停戦園長から長期的な戦闘停止、へとさらに平和交渉の再開をつとに望みます。
しかしあのエレカトがいまだにパレスチナ側の交渉代表でカイロに現われた。コンニャロウがいるかぎり妥協は不可能・・てのが心配。

●モスルのダムを奪還
イラクでは米軍の戦闘機から爆撃と、地上ではイラク軍の攻撃という二面作戦でモスル北方のダムをIS(イスラム国)から奪還に成功。乱暴の極みを実行するISにしては逃げる際にどうしてダムを爆破しなかったのだろう。とはいえ、米の空爆がなければまたぞろダムを選挙されるに決まっていますから、オバマとしてはBoots on the ground 以外は作戦要員駐在、空爆続行はさけられない。

●暴動のミズリー
白人警官が無防備の黒人少年18歳を射殺したことでおこった抗議デモが一週間立っても鎮静せず、非常事態宣言・夜間の外出禁止令が発動された。そうなると普段外出しない者まで出て来て略奪にいそしむのである。セントルイスから人が集まるので余計にやっかいだ。黒人が白人警官に暴力を振るわれるというのは、南部でなくてもあるようで、白人の有色人種差別は市民レベルがさがるほど意識のなかに根差している。これはまた社会不満がつのる黒人層の恰好の抗議機会であり、彼らはすぐ暴徒化する。オバマも頭が痛い、エリック・ホルダー司法長官を現場ファーガソン市に派遣した。
それはそうと、この18歳の射殺された少年がスーパーで葉巻を強奪、スーパの出口に追ってきた店員に「文句アッカ」てな態度で脅している映像ですが、少年は大男で店員は小さい。マンガのシーンみたいだ。この大男がスーパーを出て道路の真中をよたって歩いている。車通行を妨げているので警官が注意したら『文句アッカ』!てな態度です。警官は拳銃を出しても平気な態度にカッと血がのぼったのでしょう。
_ O Shenandoah, I long to hear you Away, you rolling river O Shenandoah, I long to hear you Away, I'm bound away 'Cross the wide Missouri _

●ウクライナ混沌
ロシアの人道支援車列が陸続と人道支援物資をウクライナ東部に供給するためウクライナ領内を走る。人道支援とは何処でも歓迎され、クルドへはフランスが救援物資を飛行機で運び、大いに称賛されるというのに、西側はウクライナに武器弾薬を支給し、東部の親露分離派のもとにあって悲惨な市民は親露派のせいだと絶対に人道支援をしない。それで輸送トラックに混じって装甲車が軍人や兵站を運び込んでいると非難し、ポロシェンコはロシアノ装甲車を殆ど破壊したとキャメロンに話した。ホンマかいなです。いまやNATOとロシアの代理戦争をおもわせる状態。

このごたごたでロシアではプーチン人気が急上昇、85%の支持率である。ニュー・ロシアン・ナショナリズムの台頭だ。
ウクライナ政府と親ロシア派の停戦交渉が、アメリカ抜きで独仏露ウクライナの4国外相会議が行われた。あんのじょう決裂したが、次回開催が決まった。プーチンは悪者になっているが、本当に東部を編入したいのなら、とっくにやり通すことができた。ロシア内の親ドネツク義勇軍が暗躍するのはロシア政府の手先ではない。そのあたりが交渉でも混み合わなかった。(了)






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