安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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氷河事故
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( 2014年 8月 11日 月曜日


●危険な氷河観光
ノルウェーには欧州最大の氷河があるのをご存知だろうか。「ヨステダール氷河」という。近年は気候変動の影響で氷河舌が後退、砂利道を車でいくものだから観光客が近づける氷河は、やく4カ所ぐらいあるが、どれも表面が汚れがこびり付いて雨でとけるようなものはない。したがって一般的な団体のフィヨルド観光にセットされていた氷河見物が入らなくなっている。とはいえ、個人で来る人は結構いる。

氷河の上を登降してみるガイドつきのトレッキングツアーがあり、これだと一応の装備、アイゼンを履き、それぞれロープで結わえてピッケルを手に1−2時間歩くわけです。危ない所は通りませんから安心。さてこの氷河トレッキングが終ったあと、ドイツのご夫婦が、溶けた水が吹き出す先端の「氷河口」を覗きに行った。危険域を知らせる標識が各国語であるのですが、、平気で無視する人があとをたたない。氷河の端には絶対0。以内に近づいてはなりません。今年の夏は例年になく気温が高く、氷河の後退と全体の弛みが進んでいるそうだ。

●氷河口崩落
事故はソグネフィヨルドの奥まったところルスターから車で1時間ぐらい山道を走ったところにニーガス氷河で起こった。このドイツ人夫妻が二人の子供をまたせて青く神秘的な氷河口の端に上ったとき、轟音をたてて開口部が崩壊、即死という惨事になってしまった。8歳と10歳になる子供の目の前で両親が亡くなったとは……2重の悲劇である。月曜日にドイツの親戚が子供を引き取りに来ることになった。(了)


 崩落前の「氷河口」






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