安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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猿沢池の老柳
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( 2014年 4月 17日 木曜日



14日にベルゲンを出て、帰省三日目となりました。
先ず、アムステルダム便はBusines classにUpp-gradeなりまして、快適、食事が良くてワインも。カーテンの後座席は有料だが、こちら三名は無料だ。いじましいそれがしはほくそ笑んでおりました。で、次の大阪便はEconommyですが、これまた四座席を独り占めの豪快さ、背筋をウーンと伸ばして余裕がある。こういうラッキーは10回に一回くらいか、10回に二回は遅延やキャンセルや満員でなのだから、たまには優遇してもらわないと間尺にあわんですもの。

さて、暑い、急に温かくなったらしいけれど、上着も要らない快適さ。さっそく昨日は一日中歩きましたが、膝の痛みも全く感じない。街歩き用のジョッギングシューズを推奨されて靴屋さんで履き替え出かけたのが正解でした。飲み食いにも通風は出ない。総て快適にすごしております。

いろいろ調べものがあって歩いたのですが、ある夫婦から新情報を教わり、とにかく収穫が多い初日でした。新情報はそれがしが書き上げた次回本の草稿を、根こそぎ書き直しを迫られる重要情報であった。どの文献にも書かれていない。ある人物の秘密に属する情報は、当時の人間、明治大正の文筆家は、いまの暴露週刊誌のようになんでも文字にするのではない。人を貶めるような秘密は知っていても書かなかった。それでも親が人づてに聞いた内緒話を聞かせてくれた朴訥な人から、それがしはハッとする真実をきいたのです。つまり長らくの疑問が一瞬にして氷解した。調べてきた甲斐が逢りました。僥倖というべき経験ですな

さて、奈良猿沢池の周囲には柳が植わっていて、巫女が入水するとき衣を掛けた「衣掛けの柳」とかみんな枯れたのが数年前、水はけとか、アスファルトにしたので枯れたとか、それで殆どを植え替えたのですが、それが無事育っているようで新芽の柳がことのほか美しい。なかに北畔の1十数本のうち一本が腰のひん曲がった老木で。池の中に立てた突っかい棒で生き長らえて来た。若木に負けない瑞々しい新芽をうえにのばし、実に雄々しい。

散りつつある桜もいいが、新芽の柳が次に待っている。季節の移ろい、世代交代はいいものだ。

今日は遠出して、鄙びたところにあるミシュランのレストランと茶房を一日がかりで行く手筈になっております。年に12度しかない機会一ではいってきます。(了)






Pnorama Box制作委員会


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