安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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消費税アップは必要
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( 2014年 4月 7日 月曜日


●消費税アップは必要
消費税8%についておもうところ述べる。経済の先行きや効果についてではなくて、率直に言うとわが同邦人に対するそれがしの感情的反応である。許されよ。

先進国でありながら5%では低すぎた。しかも社会的制度が行き届き、福利厚生が進んだ国で財政を無視した消費税の低さは異常であり、さらに高齢化社会が世界で最も早く奇形に進む途上にある。8%なんてのは低すぎて糞飯ものだ。米は、建国以来、更生福祉といった公的なサービス制度なしに個人任せにしてきた。世界最強の経済産業力があった米だからいままでは出来た。それでも「小売り売上税」の名目で各州まちまちだが平均5%ぐらいあるだろう。だが日本の場合は欧州社会的な民主主義により近く、財源を消費税に頼る部分が欠かせない仕組みだ。

●明日にかける資金だ、ツベコベ言うな
5%から8%にわずか3%上がっただけだ。100円の品物が108円になったから買わないなんてのは、絶対に起こらないはずだ。それを消費税のせいにして家計が圧迫されるとは、いちゃもんだ。少しでも自分が不利になれば不平タラタラの体たらく。商店も売れない・買って貰えないと文句をつけ、製造業は原価がどうのとグチる。それでいて医療費、年金をキチンと支払えと、勝手な言い分は達者である。

安倍首相が消費税をアップして街で買い物すれば、パフォーマンスにちがいないが、どこが非難に価するのだ。平気でなんでも買い物できる首相らに庶民の苦労がわかってたまるか、とメディアまで苦言を呈す。エゴが日本列島を席巻したのだ。消費マインドが落ちるのはひとえにエゴマインドが互いに牽制し、それが伝染してておこる狂気の国民総マインドである。唾棄すべきかな。

●消費税3%アップが原因で飢え死にする人間はいない
考えても見よ、消費税が3%アップしたことが原因で飢え死にする日本人は居るまい。生活保護受給者、及びその家族が無料で得られる高校の授業料、公立介護ホームに無料で入れるなど、消費税に関係なく従来通りタダなのだ。現在の平和で安全な日本を作ったのは誰か、考えて見よ。労苦を厭わずまさに爪に火を灯すような生活に絶えて勤倹した先人を忘れる事勿れ。年金貰い過ぎの諸氏は年金引き下げに率先して協力するのがスジ。

戦争中にカナメのもの、金属類を鍋釜まで放出し、金銀ダイヤをお国のために供出した人は数知れずいた。全国のお寺の梵鐘や、公園の銅像などに戦後再建されたものはみな当時供出に応じたためだ。かような愚かでいまいましい出来事では二度とあってはならないし、唯々諾々と政府に従ってはならないが、先人は、なけなしを叩いてまでして祖国を次世代の為に捧げ出したのである。だから諸君、己の生まれた国を潰すような言行は最低限謹むがよい。

●木本源吉
それがしの生まれた奈良市に、奈良実業教会の初代会長(現在の商工会議所会頭にあたる)で、市長でもあった木本源吉という当時なら一番の長者がいた。水門にお屋敷があったころ、木元家の令嬢二人にプラトニックな熱をあげたのが、中学生時代の上司海雲(後に東大寺管長)や、日吉館の常連・安藤更生だった・・という話はかんけいないが、その木本市長は時の首相桂太郎から贈られた秘蔵の金時計を、昭和13年の日華事変に懸る金属奉納に供出したのであった。ところでそれがしは支那事変とか日華事変と学校歴史で学んだのであるが、敗戦国なるが故に今日では終戦までひっくるめて「日中戦争」とよび、彼の国では「抗日戦争」と言う。歴史は歴史の結末によってどうにでも変わる生き物だ。本題が逸れ出したので止める。(了)






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