安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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マンデラと金王朝の距離
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( 2013年 12月 6日 金曜日


●ネルソン・マンデラ逝く
南アフリカ初の黒人大統領、就任期間は一期5年でさわやかに引退、国会議員もやめて政界から引退した。平和と希望、人種融和のシンボル、国際ステーツマンとして愛されたたマンデラ氏が木曜日95歳で亡くなった。感謝と冥福を祈る。

英連邦クイーン/エリザベスは、いかなる国の首長にも個人的な好悪を顔に見せず、ホスピタルティーと外交儀典を超えることはなかった。ひとり女王の方から手を差し伸べて尊敬の笑みを浮かべたのが引退後のマンデラ氏である。

翻って現在3代目の黒人大統領ズマ政権では経済停滞、2013年度の経済成長が3%に回復すると言われるが、開発途上国で3%では成長おぼつかない。 黒人貧困層の高い失業率から、治安が極端に悪くなってしまった。

ソリダリティー(連帯)はまず政治の民主化に向けられ、平和と希望は経済の前にやってくるということか。経済発展に失敗すると暴動がおこることも南アが示すとおりである。北朝鮮では経済政策責任者が粛清された。

●北朝鮮金王朝の粛清
独裁制を維持するためには独裁者の意中を汲んで命令に従う部下が欠かせない。そうでなければ内部の権力争いに負けて逆に粛清されてしまう。建国の父・金日成もやった、息子の金正日も張成沢を抜擢してやらせた。正日の死で金正恩新体制になったとき、叔父の張成沢が後見人になったことで、若すぎる総書記体制ながら安泰だろう、と近隣諸国は考えていた。最近若さま正雲あらため正恩が趣味的なスケートリンクや動物園といった娯楽施設をつくって歓び、わがままが出たくらいに見過ごしていた。平城を先進国並の高層ホテルや高層マンションに改造するといっても、ビジネスがないのに建物つくっても入居する会社も国民もいない。だから後見人 ・張成沢による集団指導体制にヒビが入っていたのかな。

韓国との経済特区が中止されたり、地方はあいかわらず飢餓状態らしい。今回の粛清は経済政策を担当した張成沢の部下という。しかし処罰されるべきは金正恩であるはずだ。叔父の消息は不明、中国ですら生きているとしか判らないのが本音という。

これは金正恩vs叔父の権力争いであるのか、正恩+叔父vs反乱分子の闘いなのか、明言する評論をみない。しかしそれがしは粛清のプロである叔父が甥を追放する事もあり得ると考える。いま中韓と安保/米に頭の痛い日本としては、北朝鮮問題は息抜きみたいなもの。それがしは次のニュースが楽しみであります。(了)






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