●オバマがロウハニと電話会談
国連総会では、「準備が整っていない」とロウハニ首相の意向でオバマとの会談が見られなかった。しかロウハニは西
側に対するしのスマイル攻勢にがオバマにベタ誉めされ、国際人気を高めた「借り」がある。テヘランに帰ったロウハニはオバマからの電話を了承、外交挨拶を交すことになった。イランがパーレビ王家を追放した「イラン革命」以来、初めての米イ主張の対話という。
で、それがどれほど重要な意味があるのか、それがしにはわからん。マイナス面ばかり、考えることを列挙すると
1) アサド体制継続を国連安保が保障したに等しい=ロシアが後見人。
2) 米がイランの核施設を空爆懸念はゼロになった。勿論イスラエルからも。
3) イスラエルはオバマの了解が得られずとっくにイラン空爆を諦めた
4) イラン政府は盟友アサド政権への精神的支援をトーンダウンする。
5) イランの濃縮ウラン規制は困難、核兵器開発の疑惑は残る。
6) もしやたとえ反体制派がダマスクスを占拠しても、反米革命政権となる。
7) ロウハニ国連演説に退場したイスラエルのネタニエフ、政治生命はほぼ終り。
8) ロウハニはハメネイ最高聖職者の支持をどこまで得ているのか疑問。
9) イラン制裁解除少しずつ(bit by bit)この辺りオバマは慎重。
●犬猿の仲、シンとシャリフが会談
インドと中国の国境では軍事的睨み合いが神経戦、そこへもってきて中国は南シナ海からインド洋へと海洋覇権を強めている、インドもただいま海軍増強中だ。しかし印パ紛争は、実際の軍事衝突がが時折カシミールを舞台に停戦ラインなどそっちのけで小競り合いが耐えない。インドと中国では人種も言語も異なるので、ドライな対立だが、印パ紛争地域であるカシミールは人種、宗教、言語が入り交じっているだけに感情のしこりがとれない。ウエットなシラガミが強すぎる。
シャリフが大統領選に勝って再起、その就任式にシン首相を招待した。あまりに唐突で唖然とするばかり、シン首相は行かなかったが、その後、両者が話し合うような雰囲気がでてきて、この国連総会で印パ首脳会談に至った。それだからってカシミール問題が解決に向け進む、とは思わないが
核保有国のボスが互いに話せる環境は世界に良いこと。なるパキスタンは親中だが、印パの結びつきは中国への牽制になる。
それと関係があるのか、安倍さんは国連内でシャリフ首相と会談している。インドと仲良くしてくれと要請した。もともと日本と関係の良いインドとパキスタンを仲間に、かつフィリピン、タイ、ヴェトナム、マレーシアと関係強化した安倍首相の外交、すなわち中国包囲網である。(了)