安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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阿部首相にハーマン・カーン賞
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( 2013年 9月 26日 木曜日


●ハーマン・カーン賞を受けた安倍首相
ハドソン研究所のCEOケネス・ワインステイン氏の挨拶から
"Abe-san is a longtime friend of Hudson Institute, someone who knows the critical importance of ideas to effective governance. Given Herman Kahn's legacy of research on Japan, it is altogether appropriate to honor Abe-san."

●ノン・アメリカンで最初の快挙
米保守のシンクタンク,ハドソン研究所は核物理学者ハーマン・カーンがランドcorp.を辞して創設したシンクタンクである。日本人で核物理から政治科学への転身は大前研一さんがいる。毎年この賞Herman Kahn Awarは国家安全保障に功績のあった人物に贈られるが、安倍さんはノン・アメリカンでは初めての快挙である。過去の受賞者、レーガンやキッシンジャーと名を連ねることになった。

●カーンとブレジンスキー
池田勇人総理大臣の頃、未来学者学者H.カーンの著書『超大国日本の挑戦』The Emarging Superstate 1970 が大ベストセラーになった。戦後日本が初めてベタ誉めされた本は大ベストセラーになった。ホンマかいな、と怪訝半分、でも誉められると嬉しいものでしたね。

で、そのあとZ.ブレジンスキーが否定的な『ひよわな日本』The Fragile Blossom 1972が出て、自虐的日本人に受けたのか。こちらもベストセラーになった。こんな教授を特別補佐官に重用したカーター政権は、だからダメだ。

●受賞記念演説で右傾化を払拭
話をもどして、安倍さんは25日、ニューヨークでの授賞式と晩餐会の席上、英語で演説、米国内に根強い「安倍−危険な右翼」感を払拭するため、日本右傾化の誤解をとく内容である。現行の憲法解釈では、米国艦船が戦闘で困っていても日本の艦船は助けられないこと。PKOを派遣しているが、集団自衛権が認められない憲法解釈では、他国の部隊が攻撃されても自衛隊は応戦できないことを知らせた。

こう言う事実を、オバマさえ安倍さんと初めての会談まで知らなかったのである。安倍さんは中国の国名を名指しこそしなかったが、軍事費の膨張を示し、このことは米でも懸念の話題だが、安倍政権日本の防衛予算は前年度比,0.8%と指摘。会場を驚かせた。「それでも軍国主義者とよびたいなら勝手にどうぞ」と言い放ちました。そんな風にそれがしもどこかで受け売りしたいとおもうよ。

日本の世論ではいかなる政党でも1%を越す防衛予算はとれない。0.8%は目一杯の増額です。金額にすると中国は日本の3倍だが、彼我の物価や給料を考えると毎年10倍ぐらい増強しているのが実態かな。

●石原慎太郎,賞を逸す
慎太郎氏は、安倍さんと同様にハドソン研究所、ヘリテージ財団の両右派系シンクタンクで演説しているが、ハドソン研で都が尖閣諸島を購入すると述べ、同年国有化したとたんに中国の猛反発と反日暴動を呼び起こした。そのため授賞を逃したのか、直言が過ぎる故か、もとから候補外かは知りませんが、ちと残念だ。(了)






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