安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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これも試練か? 初めての脳梗塞
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( 2013年 8月 20日 火曜日


● 事後報告
8月8日の木曜日から度々寒気がするのでベッドに入る。どうやらインフルエンザのよう、身体の節々が痛み悪寒と発刊(汗)をくりかえした。娘夫婦四人が昨日から来ているのであるが、客人たちの誰にも感冒の気配はない。おかしいなと思いながら、3日目土曜日の朝早く、トイレに行こうとうとするとベッドから立てないではないか。立ち眩みではなくて体のバランスと脚の動きが脳とつうじていない。ま。なんとか壁づたいに歩いて用を済ませ、またべッドにつく。家内は相当心配したそうだが、とにかくまたぐっすり眠った。

ところがである、次に10時に心地よく目を冷(覚)ましたとき、やはり脚が利かない。どうにかこうにか階段まで辿り着いたが半ばで座り込んでしまった。仰天した家内と娘が台所からかけつけ、両脇を抱えて椅子に座らせてくれた。完全脱力のうえ、言葉が思うように出ないのである。家内がすぐ救急車に連絡、すぐやってきたが、娘によれば待っている間、小生の目線定まらず、ロンパリに眼がまわっていたそうな。冷や汗で下着はぐっしょり、

● 救急車の看護能力
娘は『パパは死ぬ』と感じたという。救急車は地区の医療センターからすぐやってきた。救急椅子に両脇から持ち上げられて座る。あとで考えると,あの椅子がそのままベッドになって救急車にスルスルと入ったようにおもう。救急車に携わる者は、特種運転免許と応急処置の資格をもっている。男女二人の女性が運転しいきなり我が家前の急坂をバックで下りたのには驚いた。タクシー運転手よりはるかにうまい。で、中には突競い(付添い)に家内と娘がいたのだが、その辺は記憶に無い。ただ、もうひとりの男性救急士が血液検査と血圧や脈数(脈拍)やなにやら計測したり、それがしの反応検査を(テ)キパキに進める。

● 急患チームのお出迎え
ややあって、ソレガシも正確に意識と言葉が戻った頃、病因(病院)に到着。救急医療チーム、上級医師と担当医師、看護婦がふたりで4人が待っていた。例の救急士がソレガシの現況を説明、救急医療チームは早速頭部のスキャンや、詳細な血液検査にかかる。こちとらは「まな板の上の鮎(鯉?)」だから何事もおまかせである。質問にだいたいキチンと答えられたが、今日は何日何曜日ですかとの問いに シドロモドロ。そんなの退職者だもん気にしちゃおりませんよ、とごまかしたが騙される医師ではない。やはり通常ではないらしく、握力テストなどまるで力が入らなかった。

●老人病科卒中課に入院
ま、そうやって入院、持病の通風の薬もアレンジしてくれた。ただし急ぎのCTスキャンでは惱の異常が見つからず、肺炎をおこしてヴィールスの量が多い。に対して各種の痛み止めや通風の薬など、食事もとらず3日間寝込んだ副作用で、それがしのような病状がたまにあるとの由。だいたい土日にはまともな検査はお休みのこの国ですから、月曜により制度(精度)の高いMRIスキャンを撮るまで明確なわが病状の解答はお預けだ。で、 老人病科卒中課というところの部屋へ入れられる。シャワーがあって、三度の食事と、果物の時間、コーヒーとケーキの時間があり、ベッドに運んでくれる。下着とパジャマは毎日支給してもらえて、毎日のベッドメークなどサービスは申し分内(ない)のだが、上級医師看護婦とも1日四交代制なので、出たり入ったり、その度に挨拶と往診がやってきての繰り返しがオモシロクない。やはり部署それぞれの担当医がソレガシの全体を把握しているので、詳細に検査結果を説明してくれ頼りになる。

● 結果は一過性ドリップ
月曜のMRIで新鮮でごく小さな脳血流の一時停止が見つかった。血栓が原因らしいがすぐに血流再開したという。「ドリップ」と呼ばれる一過性の虚血惱発作 というので、いやホットしました。24時間心電図のため上半身5カ所に 誘導媒体を貼り付け、電池付きの記録装置をベルトで固定、伸びるアミシャツで防護してシャツを着れば、病因(病院)の外へ散歩してもよい。要するにちょっとした運動くらいできて、日常の不整脈がわかる仕掛けである。

さて、全ての検査はこともなく満足できる測定値、尿にタンパク質が高い目くらい。さいごにロゴペード(言語聴覚士)がチェックにきて常套の会話。多言語を使う者はより顕著に兆候が出るそうだ。日ノの瞬間言語訳のテストみたいなものもあって大丈夫という結果。なにやらわからん理学療法士の検査等、みな担当医が上級医師と相談してやっているらしい。とても親切で若いいしでした。

●無事、退院(全額無料)
5日目、水曜日に退院が決まり、診断書や医師の所感を記したペーパー3枚を貰う。これは病因からそのコピーを話ソレガシの家庭医に送付され、1ヵ月以内に診察をうけるように、また3ヵ月後に事後検査のため病因から連絡があるなど書かれていた。

救急車から退院まで一切合切無量(無料)である。処方してもらった薬は一部自己負担だが、ま、タダみたいなもんだ。不謹慎を詳知でいうと、これまで払った積年の税金をチト取り戻しましたな。(了)






Pnorama Box制作委員会


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