安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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うろたえる橋下
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( 2013年 5月 28日 火曜日


●第2の都市市長の社会性
橋下徹は日本第2の都市(人口では第3)の大阪市長で、維新の会共同代表である。米国ならロスアンジェルス、ロシアならSt.ペテルスブルグ(レニングラード)イギリスならマンンチェスター、中国なら上海、韓国なら釜山、(余談:ノルウェーなら拙子が住むベルゲンである)。

ならべて比較するなら日米中の第2都市市長という立場と役割になろう。橋下徹は石原慎太郎と政党の共同代表(党首)であるから国家の政治的立場ではNY市長より上、共産党上海市長と同格とみる。つまり、自分の一挙手一動を常に意識するべき地位にある。一般論で失言すれば、個人攻撃になって返ってくる「地位」なのだから。

●石原慎太郎は発言の撤回や謝罪をしない
かつて『ノーと言える日本』をSONY MORITAと共著した石原氏は米に最も嫌悪された。盛田さんは日米企業の形態分析から米ビジネスマンに反省を促し、結果世界から日本型経営を視察する外人重役の日本詣でがおこった。石原氏は米不平等日米安保を破棄して自衛する、ジャパンバッシングは人種偏見が根幹、米労働者、国民一般の低い知的レベル、なんならロシアと手を結ぶゾ、横田基地の返還も掲げていた。

こうした石原氏の徹底的な反米、ナショナリストの主張は、米の政経会を震撼させ、以後イシハラの名は右翼と刷り込まれた記者たちが北京にも東京にも赴任した。海外からは正確なイシハラ報道が皆無であり、保守党の報道は中国報道のバイアスがかかるようになった。

しかしながら、石原慎太郎はどこの国にも謝罪をしてない。中国、韓国にも歯に衣を着せぬ物言いだが、謝罪なんぞしない。己の主張に謝罪するなどしては議論ができないではないか。

●ひとこと言っては釈明に明け暮れる橋下
橋下徹は前言を翻すような言い訳を、数日後に躍起に釈明し始めるの。このところずっとこの体である。なぜ米に謝罪するのか。米兵に夜の外出禁止令を厳格にするより、風俗施設を活用したら」と沖縄司令官に喋った、この件は実にくだらないハナシで、女性蔑視と批判するのは的外れだ。そんな大仰な問題ではない。

司令官が「その話は止めましょう」と適切に回避したように、まったくバカバカしいのコトで米国家が反論し、謝罪を要求するようなコトではない。米の誰かが謝罪せよと言いましたか? 石原氏が米国家に与えたインパクトとは月とスッポンの違いなのだ。

●笑いが消えた政治家は下り坂
問題は橋下徹の品性の問題であり、そういう人物と面談するのは米の公人なら当然避けます。謝罪したから変るものでもないし、謝罪を受け入れる類いの内容でもない。

阿部晋三は、米の圧力にチョット言い過ぎた右寄りの言を、うまく弱めて切り抜けてきた。初心を曲げたが、軌道修正と言うほどのものでもない。橋下徹の言い直しを聞いていると、コトを糊塗し支持挽回にウロタエテいるように見える。笑いが消えた政治家は大成しない。

拙子は橋下氏の理念とヴィジョンに、すくなからず共感を持っていた。ブレーンになっている顧問らの役割はどうなっているのか。堺屋太一、河村たかし、竹中平蔵らは去ってゆくのだろうか。参議院選挙で大負けするのは確実だが、大阪人に政治の目を開かせた功績は特筆すべきだとおもう。年齢から考えて再起してほしいとおもう。ベルスコーニの楽天を見習って。(了)






Pnorama Box制作委員会


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