●アベノミクス3本の矢、二本は命中、3本目が放たれた
アベノミクス三本の矢は二本目まで大当たり、三本目の矢「今年度の予算」が放たれました。しかし三本目の目標「2年先にインフレ率2%」はとおい所にあるので、まだよく見えません。すると、わざわざ視界を悪くするご意見が盛んになるわりには阿部支持率は依然として70%を維持しているのは力強い。
ソニーの株価が半年で倍に垂(なんなん)としている。ソニーとホンダが息を吹き返したことがどれほど嬉しいか。敗戦後の日本を取り戻したのはトヨタやニッサンではない。4大商社でもなければマツシタやヒタチでもない。SONY とHONDAなのだ。
●オバマスキャンダル3イッシュー、不祥事に至らず
翻ってオバマ大統領の支持率は、3件の不祥事にもかかわらず、2期目以来の50%代を維持している。経済が上向メンツいてきたら、政府スキャンダルに関心が向かない、これ法則です。
不祥事の(1)は米歳入庁IRS=The Internal Revenue Service_共和党ティーパーティーに税務審査を狙い撃ちにした問題。斯様な特別審査は議会の歳入委員会に権限がある二も関わらず、歳入庁が土秘かに行い、大統領補佐官まで報告されていた。ならばオバマのみ耳に入っていたのではないか。この不祥事が公になるやオバマは歳入庁長官を直ちに更迭、それで幕引きを図った印象をあたえ、尾が引いている
不祥事の(2)はリビアのベンガジ米大使館襲撃事件に関して、オバマ政権対応の遅れと、ことの重大性を把握していなかったことは事件以来ずっとくすぶってきた。ロムニーは選挙討論でこの問題を持ち出し、オバマが事件最初のラジオ声明で「テロ」とひとこと挿入していたため、討論に負けてしまった。最近、政府初期対応の拙さを立証する新事実が見つかって、共和党の追求を受けているが、所詮は与野党間の諍いにすぎない。国民の関心は薄い。
不祥事の(3)司法省がAP通信記者のテロ計画に対するCIAの対応を詳報した2012年5月記事にたいして、その裏付けを取るため通信記録を極秘に取得した。ウォーターゲート盗聴スキャンダルくらいなのだが、オバマは忠実な司法長官エリック・ホルダーを擁護して離さない。米政府ではこと不祥事に関しては、「大統領は関知せず」が徹底している。マユツバものじゃなかろうかとおもうのだが、シッポをつかませない。
●災害と大統領
記するところ連続する不祥事に、煮え切らない国民の不関心によってオバマは支持率に翳りがみえない。さて、ボストン爆弾テロで人気を回復したオバマは、凄まじいオクラホマの巨大竜巻に「大規模災害宣言」を発令、またこれで点をかせぐとしたら……火事で焼け太りするようで疎ましい。(了)