安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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新法王はフランチェスカーナ
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( 2013年 3月 17日 日曜日


新法王が南米アルゼンチンはブエノスアイレスの大司教が選ばれ、本命のミラノ大司教が外れた。アフリカ出身は法王の座に未だ道遠しでした。で、わけだ。このインパクトはアメリカで黒人大統領が出現したことに匹敵する時代の流れを印象づけた。すくなくともやつがれはそう思った。

●新法王はフランチエスカーナ
二人の違う所は、オバマは夫妻そろって不似合いなくらい贅沢な暮らしぶりに一変
した。新法王フランシスコ一世は、その名のとおり、小鳥と対話したというアッシジの聖フランシスを元祖とする貧困救済と清貧をモットーにした修道僧フランチェスカーナである。日本に来たこの派の宣教師は、資金豊富なイエズス会のザヴィエル等と違って、人数も少なく、信長時代の南蛮_風に描かれたフランシスコ修道士の法衣はドンゴロスに荒縄の帯で、どこか恨めしそうにポルトガル船の荷下ろしを見ている。

フランシス修道院の僧は個人的な所有を認めず、自ら生計を立てて布教する宗規があるため、故国からの援助もなく自力で禁教時代の日本で過ごした。 飢え死にした修道僧もいた。二歩にきた多くは処刑され殉教しているわりには、宣教の実績が,イエズス会やパリミシヨン程に残らなかったので日本ではさほど有名ではない。明治にきたこの派の修道女はハンセン病者の介護にあたった。

南米には貧困が蔓延しているので、カトリック教会に身を置く社会運動家が多い。
新法王は故国での通勤に、リムジンでなくバスを使い、自宅で夕食を作って食べる生活をしてきた。日本の数多ある各種教団のトップは専用車で送迎される。況やバチカンでは豪華絢爛な演出が不可欠である。新法王はおそらく教義よりも世界各地の貧困救済に専念するとしても、バチカンの為来り(しきたり)を変えるわけにもゆくまい。とまれ、カトリック教徒が最も多い 大陸から選ばれたことは妥当、最良の選択であった。(了)






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