安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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北の核実験と米
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( 2013年 1月 27日 日曜日


●金正恩の国体護持
北朝鮮はどうしても核実験をしなけばならない情勢にある。先きのミサイル(人工衛星)実験に国連安保理がいままでのような議長声明ではなく、中国の賛成を得て制裁決議をしたからには、オメオメと引き下がれない国家メンツがある。国体護持といえばわかりやすい。つまり狂気なのだが。

●後退したかしたか中朝関係
それにしても、中国がはじめて北朝鮮制裁に拒否権を使わなかった。しかも習近平は北朝鮮制裁に賛成したのである。習さんは、垂れた鏡餅のような表情が変わらないので喜怒哀楽が読みにくい。中国人なら微細な変化が掴めるわけでもあるまい。

金正恩はまだ北京に招かれていない。中朝関係は公的には冷えたに見える。ま、ウラで通じているのかもしれないが、核実験を実施すれば、中国は次の安保理での北朝鮮制裁措置に反対しないのは明白だろう。中国の庇護に基づく対北影響力は微弱となり、6カ国協議は完全に死滅することになる。

●接近する米朝関係
3段論法では、「故には北朝鮮・金正恩之政策の改革近代化推進のため、米接近を図る」となろう。北へ入れる米民間人を自由にさせているオバマ、と次期国務長官ケリーなら靡くことまちがいない。

米としては3度目の核実験が成功すれば、有効性が証明され、先きのミサイル実験と合わせて、米西海岸が北朝鮮の核攻撃射程内に入った。イランは米本土を攻撃出来るミサイルを持つが、核弾頭はまだだ。北が目先の脅威になったうえは、しかも中国が充てにならない以上、米朝パイプは焦眉の課題である。(了)






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