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朴正煕と朴槿恵
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( 2012年 12月 22日 土曜日 )
●父を否定した二世議員
親の威光と選挙地盤を踏襲した二世議員が、親の政治姿勢を否定するなんてことはあるまじきことではなかったか。田中眞紀子は、金権とロッキード汚職の角栄父君を悪しザマに云ったりしません。河野太郎は洋平父君の「従軍慰安婦謝罪」を批判しません。ま、そのためでしょう、閣僚入りは山本太一に先を越されそうだ。 親が被疑者になった刑事事件だって、親族は親に不利な証言をしなくてもよいと認められている。 韓国新大統領に選ばれた朴槿恵は、大統領選では父親の民主化弾圧や、親日姿勢を批判されると、おうむ返しに同調して父親との断絶をあからさまにした。が実感した日本への恩を聞いて育ったハズだが、そのことを時代の背景に重ねてすこしは解説してもよかろうに。年輩者を尊敬する儒教朝鮮も地に墜ちたか。 でも政治の世界はナンデモありですから、正煕も豪勢な墓場の陰で「娘、よくやった。要は大統領になることだ」と激励しているかも。 ●朴正煕を育てた日本統治時代 筆者の世代は、占領下の日本を食い散らしたワル李承晩にクーデターをおみまいした朴正煕をヒドイ野郎とは思っていない。 一に親日、二に国交正常化、三にその時の賠償金で韓国経済を躍進、日本のおかげと認識していた。またかの独裁大統領は礼節を弁えていた。観客席の天皇の前を横切った金大中、天皇に謝罪を要求した李明博とは歴史認識が違うのである。 よく日本の書誌・雑誌に引用される韓国評論家の日韓史の一節がある。日本人には口当たりが良い事実,引用する: 『日本の朝鮮統治はそう悪かったと思わない。自分は非常に貧しい農村の子供で学校にも行けなかったのに、日本人が来て義務教育を受けさせない親は罰す ると命令したので、親は仕方なしに大事な労働力だった自分を学校に行かせてくれた。すると成績がよかったので、日本人の先生が師範学校に行けと勧めてくれ た。さらに軍官学校を経て東京の陸軍士官学校に進学し、首席で卒業することができた。卒業式では日本人を含めた卒業生を代表して答辞を読んだ。日本の教育 は割りと公平だったと思うし、日本のやった政治も私は感情的に非難するつもりもない、むしろ私は評価している』。ム 金完燮 日韓「禁断の歴史」 ●朴槿恵は平均的韓国人=反日 日本が達者に話せて、維新の志士達が好きという面は台湾の李登輝とそっくりである。中台韓において、日本統治時代の成果を良く知る世代、しかも大局的見地から判断できる少数の現役政治家が全滅した。父が北朝鮮の陰謀で危うく殺害される所だった(文世光事件)が、朴槿恵は北の金正雲に対して保守前任者と同じ程度の硬軟両面政策だろう。歴史は後戻りしないけれど、われわれが国史を歪曲したり改竄することがありませんように。(了)
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