安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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お悔やみ
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( 2012年 12月 7日 金曜日


●お悔やみ
Dave Brubeck (December 6, 1920 ミ December 5, 2012)
テイク・ファイブのデイブ・ブルーベックが亡くなった。91歳。楽団の故P.デズモンドが作曲してミリオンセラーズになったTake Five、四分の五拍子なんて曲にたまげたものでした。60年代、クラシックとモダンジャズに夢中になったころ、ジャズ喫茶がいたるところに出来た時代、周りにジャズオタクが数人いて教えてくれた。マイルス・デイヴィスやアート・ブレーキーを京都の演奏会、大阪フェスティバルホールで聞いたあの頃が、いまやけに懐かしい。

Oscar Niemeyer (December 15, 1907 ミ December 5, 2012)
ブラジルの首都、ブラジリアを設計し、ニューヨーク国連ビルで有名だが、ほかにも世界中にいろいろ、曲線を活かした奇抜で美しい建物をたくさんある。104歳、6年前に若い秘書と再婚していました。それくらいでなくちゃ、今世紀の怪物だね。だだっ広いだけの部屋においた製図机にむかい、ニーマイヤーは鉛筆でフリーに描く。この姿勢は死ぬまでかわらず、コンピューターはおろか、コンパスや定規も殆ど使わなかった。ワラ半紙と鉛筆だけで相対性理論を導いたアインシュタインを思い起こす。天才とは常にイマジンの人である。

中村勘三郎(昭和30年5月30日 -平成24年12月5日)
わたしは歌舞伎も文楽も見たことがない。世襲制伝統芸能が嫌いで、茶道、華道、日本舞踊、みな敬遠しているわたしがお悔やみを申せば失礼、嫌みであろうか。歌舞伎の家と無縁の者が好きで歌舞伎の世界にとびこみ、いくら修行師匠より巧くなっても……ダメ。政治家だって、議員になるくらいなら何代でも世襲が可能でしょう。世襲に才能と実力がいる伝統芸能、たとえば日本画や落語は勿論認めるが、歌舞伎の勘三郎さんに関しては、子役時代の勘九郎をTVでみただけにすぎない。生意気で溌溂とした子供だった印象があり、そのままサラリーマン的悲哀を知らずに成長すれば、歌舞伎界に新風を起こせる役者である。全く部外者にもそれくらいは想像出来る子役でした。速すぎた逝去を悼む。(了)






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