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反モルシと支持派のデモ合戦
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( 2012年 11月 27日 火曜日 )
●タヒール広場に1万人集結
先回「モルシ、独裁者への道」で、「もし連日タヒール広場を埋めるようなデモがおこるなら、リビアもやり直しだ」と、書いたら翌日からタヒールでデモがつづいている。今日火曜日は最大の抗議決起集会にするとかで、広場にはもうテントがいっぱい、整然と配置されて、1万人が集まっている。 モルシは司法に対する大統領権限の強化を超法規で画策しているが、デモクラシー推進の為という理由付け。火に油を注ぐような、へ理屈だ。デモが広がるのを抑えるつもりで、司法評議会の幹部と会談した.決裂したんでしょうな、選挙までの時限措置だと言いだした。 ●強いモルシ支持派 デモのほうだが、要求はもう超法規の発令撤回じゃなくて、モルシの退陣要求になっている。反政府派は、自由正義党(FJP)と左派勢力が『国民戦線』を結成して、意気は高いが、今回は、反ムバラクで国民が団結したようにはいかない。モルシ母体のムスリム同胞団やイスラム主義者ら、モルシ支持者と衝突する。 それに治安部隊が,容赦なく前に出てくる。私感を言いますと、今度はアカン。つぶされます。 ●ムバラク時代より落ちた経済 しかし、モルシ政権に成ってから経済成長が落ちている。いま3%台ですよ。株価はこの騒動でガタおち、国の赤字がGDPの11%にもなった。日本じゃ200%超えても平気…とはいえないがやってはいける。だがエジプトで10%を超えると赤信号だ。経済と失業に歯止めがかからなければ、ガザ停戦調停で誉められても国益にならんのです。 ということで、与党ムスリム同胞団の下部メンバーが、反旗を翻すほどの経済鈍化がつづけば、情勢は変わる。きっとそう遠いことではないとおもうよ。(了)
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