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オバマ嫌いの八つ当たり
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( 2012年 11月 5日 月曜日 )
●オバマとロムニーに辟易
泣いても笑っても後1日、米大統領選挙は最後まで競りあっています。オバマもロムニーも一日に2〜3回の大会をこなしていて、それぞれ毎5000人以上の支持者が集まるものですから熱気が衰えません。わたしらもう外野はいいかげんイヤになった。「鬱」なのかも、そのせいでしばらくコラムを休み、amazon.comで注文した本が届いたのと、Amazon Kindleの無料ダウンロードなど、もっぱら読書に耽っておりました。この無料デジタル本にはラフカディオ・ハーンが2冊(英文)ただ読みできます。李朝朝鮮の旅行記で名高いイザベラ・バーのTKOREA and her neighborsUなど沢山あります。英文ですが、手頃な分量ですからあきらめずに読み通せます。 米の選挙にかまけた両親に、幼児が「オバマとロムニーばっかりであそんでもらえない」と泣きじゃくっておりました。おもいだすと、わたしも小さいとき母がラジオに耳をピタっとつけて何やらドラマに夢中の時間は、傍によるだけで「シッ、シッシ」と邪険に追い払われた。あれは哀しいものである。 ●Commander in Chief オバマはハリケーン・サンディの襲来でいち早くWHにもどり「最高司令官(Commander in Chief)は俺さまだ」を印象づけました。おかげで世論調査の支持率が僅少差でオバマが優勢に追い上げた。これはカタリーナがフロリダを襲ったとき、ブッシュがもたつき批判された教訓でしょう。 でもね、9/11のときのブッシュは見事でしたよ。テロは国家の問題であり世界が協力して闘う問題であるからして、ブッシュ大統領は咄嗟に行動したのです。ニューヨーク市長ルディ・ジュリアーニの対応も見事だった。ちょうどこのときNY滞在中だった石原都知事が素早い措置に深く考えるところがあって、東京都の警察や消防組織を機動的に再編成したのである。東日本大震災では都の消防隊員がよい働きをしました。 筆者啓白:次項はオバマ嫌いの口吻です。民主党政権およびオバマべったりのご仁は素通りされますよう。 ●オバマ嫌いの八つ当たり 自然災害は政治的な原因でおこらない。これに国家の首長がのさばるとロクなことはないのであって、菅直人元首相が証明してくれました。カタリーナ災害にたいして直ちに指導力を出さなかったブッシュは……正しい。 オバマはメキシコ湾BP海底油電で起きた事故のとき、正義ぶった非難や有能だが大統領の強権に従わなかったBPトップの更迭、聞いた事のないアメリカ人を据えた。補償請求など良識的に無理難題のムチャをやった。そんなイジクリでかき回した迷惑なオバマだったが、米大統領の権限はわが首相の比ではない。関係者の不満があっても、誰一人として嗜め、諌めることはできないのである。 今回も、オバマは遊説をストップしてWHで支援や団結を訴え、やはり口はうまいですな。しかし3日で遊説にもどり、政府がサンディ災害に具体的に施策を講じたかと言えばなにもないのである。特別復興資金を政府が拠出するはなしはまったくしていない。自治体が主体、省庁との連絡は日頃からおこなわれている。バカげたパーフォーマンスに支持率がプラスに影響するとは、ウンザリだ。 チェンジ、チェンジと叫ぶのは、挑戦者の決まり文句といえ、この期におよんでロムニーもいまいちですな。どっちにしろ、米の近未来は暗い。 日本の政局もまた、ウンザリ。支持率20%を割った政府がなおしがみつく理由などあってはならない。赤字国債の発行がそれほど重要なのか、欲しげな野党もみみっちい。(了)
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