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アメリカの47%は非納税者
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( 2012年 9月 25日 火曜日 )
●米国の47%が所得税を払わない
『米国民の47%を占める非納税者は、何があってもオバマ大統領を支持する 。 自分が被害者だと思っている。 政府が面倒を見るのは政府の義務だと思っている。 何があってもオバマ大統領に投票社会福祉、食料などの政府が与えるものだと思っているし、彼らは税金を納めていない。私は彼らを相手にしない』 旧聞になりますが、上記ロムニーの発言は5月、選挙資金集めの私的な集会でのできごとです。その会費は5万ドル、個人の邸宅でした。集会室をもつ邸宅なんぞ欧州にはさほど珍しくない。 余談ですがボクが小さいとき、同じ町内にあった大きな家にピアノホールがあり、漫才師や手品師がくるときはご近所さんも呼んでもらったものです。こじんまりとしたホールは洋館で舞台つき、座席は木の長椅子が5列ほどあったと記憶する。昔の奈良にもそういう風流があった。 ●弱者切り捨て? さて、ロムニーの私的な集会は、貧乏人を相手にしない金持ちの内輪ごとなのでした。隠しカメラで撮影されていたのを、オバマ支援の誰かさんが見て「これは使える」とオバマ陣営に紹介した。ということはロムニーが本気で喋ったのであって、実際ロムニーは「弱者切り捨て」との批判にうまく弁解できない。 アメリカ人の47%が非納税者なんてことは全然知らなかった。約半数ですよ、驚きましたね、晴天の霹靂です。もちろんこれは所得税項目に限った数字で、雇用主が代って払う「給与支払税」の労働者、払わないでもよい高齢者や、低所得者がいる、などの情報は後続ニュースであきらかになりつつある。クリントン元大統領が23日、TVで「非納税者も社会保障税や州税などを払っている。金融危機による失業、収入減、子育ての税控除など、非納税者は政府への依存者ではない」と、やんわり訓戒しています。 とはいえ、この数字をきっかけに、貧困層に落ちた中間層のキビしい暮らしぶりを紹介するルポやドキュメントが増えました。米の現実を知り、直視する絶好の数字をロムニーが明らかにした功績をわたしは大いに認めたい。 しかしロムニーは47%の票を敵にまわした。支持率はオバマと差が7−8%も差がつき、討論で完勝しなければ挽回はムリだろう。そしてその可能性はまずない。 ●連邦ビルのソラーパネル と ソリンドラ破産 さて、オバマ大統領の施策にも失敗は数珠つなぎに存在する。ロムニーとバランスをとるため、ひとつ例をあげると、グリーンエネルギーに補助金をつぎ込んだ、ソリンドラソSolyndra LLCというソラーパネルの企業があった。雇用・経済刺激策の一環としてソリンドラ及び他の同種企業に鳴り物入りで補助金を充填したのだが、2011年にあえなくみな倒産。大失敗である。中国や韓国の価格と競争できルワケナイですわな。 下の写真は2011年に完成したイリノイ州にある連邦ビル、上院・下院の議員や政府の出先機関がはいっているビルですが、使われているソラーパネルは<中国製>でありました。これじゃ中国への景気刺激策ではないか。物議をかもしましたが、オバマはノーコメントである。(了) _The Senator Paul Simon Federal Building in Carbondale, Ill.
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