安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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入れ墨とポリス
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( 2012年 8月 29日 水曜日


大阪市の入れ墨調査に回答しなかった6人が懲戒処分を受けた。そのうちの3人が大阪地裁に処分取り消しを求めて大阪地裁に提訴する意向を明らかにした。_

処分を決めたのは市の人事観察委員会という第三者機関だが、橋下市長の断を疑う人はあるまい。三人はまず市人事委員会に異議申し立てをおこない、取り消しが認められなければ提訴するという。ここまでのプロセスはわかった。しかし、この3人は入れ墨をしていないという。入れ墨による配置転換が地方公務員にも適用されるか否かではなかった。じゃ争点はなに? ニュースを読み進むと、理由は職務命令だからといって、プラバシーを侵害する命令に回答を義務づけるのは正当性がないということらしい。

●私見−大阪市のばあい
まて、職務命令に服さない職員は処分を受けて当然だ。国歌斉唱に起立しない教師はクビにするに如かず。入れ墨はたしかにプライバシーに属するが、市の行政に関わるとなれば別である。市民サービスの部署から,市民と接触少ない部署に配置換えするのは左遷かもしれないが、それが職場というもの。嫌なら辞職して民間の職場に就職するか、入れ墨を消去することである。回答拒否にたいして懲戒くらい示さないと、市職員全体の規律が乱れるではないか。

以前、次のようなコラム書いた(「入れ墨と大阪市職員」八冊目5月 22日)
>民間企業にはそれぞれカラーがあり、入れ墨新入社員は取らないという社の規則があっても違法ではない。風呂屋や旅館、なぜか入れ墨経営者のパチンコやまで入れ墨客を禁止しているが、市役所職員に対しては人権侵害といえる<

公的に入れ墨を認めないのは人権侵害であるが、やはり日本の市役所では市民感情を考慮する視点が市民サービスに必要とおもいなおした。

●私見−認める
上記の私見−1は、入れ墨vs日本の市民感情に則した現実的な意見。だが、国によって入れ墨に対する雑音が大きいか小さいかによって、国民が入れ墨を許容する程度もちがってくる。ノルウェーでは入れ墨・タトゥーは個人の自由であり、プライバシーに属する。公の差別はオクビにも出さない。この国では、犯罪に係わりのあるマッチョ組織のメンバーから、警察官、学校教師、広く一般市民に普及している。爆破と乱射テロで息子が殺された母は息子の名と花を脚に入れ墨した。もちろん反対意見も自由で,このグループのTVコマーシャルは、皮膚のゆるんだ上半身に入れ墨をした老人が後悔のスマイルで登場、若い時はよくても……とナレーションが入る。


 法廷でブレイヴィクの手錠を外す警察官。

アメリカでは入れ墨をのシェリフを映像でよく見かける。オーストラリアでは州によって警察官の入れ墨を禁止したり、警察学校に入学させないことがある。またイギリスケント州のポリスは新規採用から入れ墨を禁止する措置が論議されている。


 イギリス警視庁Metropolita Policeの警官、 Eveninユ all (夜のすべて?)






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