安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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Takesima と Do dong
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( 2012年 8月 11日 土曜日


●鈍感でひとりよがりの李明博
日本男子サッカーが3位決定戦で韓国に敗れた。スポーツの世界にウインウインはないので勝敗はあくまでスポーツのできごとである。韓国ではそうでないらしい。李明博が竹島上陸を反日の国民祭日と化した光臨節をまえにこの機をえらんで大統領としてはじめて竹島に行くには、サッカーで韓国人がエキサイト、つまり民族意識まるだしの高揚期に便乗するという魂胆もあっただろう。森本大臣が国内の要請事情と記者に語ったのはこのことかもしれない。にしても、防衛大臣にあるまじき「里の春」的認識に脱力。

韓国では大統領の人気が凋落するたび反日で国民団結をはかる、スポーツで言えば汚い反則をくりかえしてきた。またぞろ慰安婦問題を声高にさけぶのでしょう。オバマは李明博のヴィジョンとやらに感激し、アジア政策の理念を李から孫引きしている。これホントです。領土問題の日本の災難は、つまるところ領土問題には関わりたくないアメリカのゲオポリティックにあり、米を頼りにすることはできない。

●野田首相怒る
李明博の竹島訪問に、野田首相がおもいのほか強い批判と抗議を見せ、玄蕃外相も首相に呼応して問題を、問題化している。ふりかかる国債問題を矮小化したり隠蔽したりすることが多かった日本政府にしては意外である。これを解散を詰め寄られている首相の逆襲という見方もあるだろうが、私見は野田の李ぎらいだとおもう。もうかなり前になるが未来をみつめて日韓関係を前向きにということで開かれた日韓首脳会議の席上、李明博は慰安婦問題を持ち出し会議の大半を日本の対応が不十分と批判した。国家政治レベルでは日韓平和条約締結とともに終った問題をである。吉田氏首相ならコップの水をかけてやるところだ。野田英紀はジっとガマンして聞く耳をもったが、鈍感な李明博は日本を苛立てる言動をまたやった。野田さんだって逆上する。

●アメリカは頼りにならない
尖閣諸島については、中国海軍の太洋拡大に神経を尖らせている米の牽制、抗議があるが、かといって尖閣諸島が日本の領土と日本へのリップサービスはあっても、中国に対してクリントンが言った事はない。ロシアに何も言えないアメリカが北方領土について口を閉ざすのはあたりまえ、期待されるは迷惑だ。そう言う国です。

日米の戦後処理は沖縄返還で完了したことになっている。ならば尖閣や竹島、北方領土の問題は独立国日本に委ねられたもとになるのですが、強い態度がとれない優雅な国民性を引きずるわれわれは具体的な行動は苦手なのである。

●既成事実の積み重ねに後れた日本
そのあいだに尖閣では中国の石油採掘と漁船の侵入で既成事実を積み重ね、竹島では韓国が東京オリンピックの前から軍人が駐留するようになった。今では国旗国旗や国名を刻んだ石碑のほか、レーダーや軍の施設、定住住民も送り込んで韓国領土であることの既成事実を完了している。ネットの地図をチェックすると、グーグルマップにはハングル語で[独島]と有り、竹島の文字はない。ビングマップ(マイクロソフト)にはDo dongと韓国語読みが示され,竹島の文字はない。またEast Sea/Sea of Japanと日本海は東海として併記されている。国連には海洋名を決める機関があり、ここでは日本海を正式呼称としているが民間の地図製作社が公式指針に従うわけではない。

これら係争中の領土は日本固有の領土であり歴史的にも国際的にも認められていると政府」が主張するほどには認められていないのである。領土であることのの正当性と正統性を諄々と説く識見を政府にお願いしたい。

北方領土についても同じで、わたしは悲観的に見ている。面積では数パーセントに過ぎない歯舞、色丹の2島返還が現実的に最も期待出来る。それで手を打っても良いとおもうし、それでもロシアがウンといわないなら実力行使してもよいだろう。あの2島なら国際世論を勝ち取れる。






Pnorama Box制作委員会


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