安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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三笠宮崇仁と皇族
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( 2012年 7月 8日 日曜日


● 宮さまの戦後
「帝王と墓と民」―オリエントのあけぼの」という三笠宮が書かれた本を、高一のころに読んだ。出版すれば必ず大ベストセラーになったカッパブックスは光沢のあるカバーが新鮮で、活字だけでセロファンカバーの文庫本より、表紙だけで買いたくなる斬新なデザインでした。この河童シリーズを始めた神吉春雄も当時の寵児で、あこがれたものである。

もう内容は覚えていないが、文明発祥の地であるメソポタミヤ、エジプトの古代史をスラスラ読みやすく、興味をそそられた印象がある。もちろん今読めば浅い表面的な記述であったとおもうが、宮様学者の名を一躍高めた一冊である。

●皇族として生き方に苦慮
この本には宮様の追想禄が付記されていて、そちらの方はトンと覚えていない。皇室のありかたや皇族として苦労されたようだが、つまるところ雲の上のこととて、当時のわたしは興味がなかったのだろう。

だが、後年やはり兄である昭和天皇への批判めいた発言もあり、長男のヒゲの殿下が現天皇への明らかな批判や男系継承論を発言したのは、遠慮がちな父君にかわって意見を述べた一面があろう。麻生さんの義理の弟ですから忌憚がない。

高松宮さまも兄の昭和天皇をサポートするに至っていない。やはり一家団欒のなかで兄弟一緒に育つ事がゆるされない戦前の皇室のしきたりですから、兄弟でも他人行儀になってしまうのだろうか、天皇たる者は実に孤独を強いられる運命にある。

わたしは昭和天皇も平成天皇も私心が微塵もないリッパナ人物として敬愛しております。天皇がなんであるかを認識されているからである。一方、亡くなられたヒゲの殿下や秋篠宮殿下は、わがままな面がありサービス精神にかける。海外での評判はもっぱら思わしくないようだ。殿下は日本・ノルウェー協会の名誉総裁で元気だったころはよくスキーに来られていた。しかし当地で会見し、また食事を共にした当地の知名人の評判はnot much impressed である。メディア記者にはお会いにならない。

アルコールに溺れた寛仁親王は、それなりに葛藤があったのでしょう。長男に先立たれた父親ほどツライ立場はない。宮様は御歳96、生きる気力を失われたのであろうか。病状がラクになりますよう。(了)






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