安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


-------- ----------------------------------
ギリシャ延命、運命の4月へ
------------------------------------------
( 2012年 2月 22日 水曜日



●第2次金融支援に含まれる監視員派遣
EUの追加支援1300億ユーロが決まり、デフォルトを回避したギリシャだが、国民はこれ以上の緊縮財政で生活難がより深刻になることを憂いて、支援プログラムに反発する。このプログラムは金融技術の粋を凝らしたもので小生にはさっぱりわからん。で、一般向けの報道からみると、支援機構のトロイカ(IMF, ECB, EU委員会)がアテネに駐在して支援条件の履行を監視する一項はギリシャ国民にカチンときたようだ。いわば財政を占領統治に明け渡すようなものですから、気持ちはわかります。

●債券元本半減でも不満、贅沢言うな!
でもね、民間の持つ国債は約半分削減(踏み倒し)できるし、短期債を5年ものに替えてもらえるし、ぜいたく言わずに有難くお受けしてもよさそうだが、それは海外へ資産を移した僅かなエリートたちだけという。国民の大半は生活苦を強いる緊縮財政に反対、国民の半数以上は全債券チャラに、つまり破産・ユーロ脱退して出直しを夢見ている。

●運命の4月総選挙
4月の総選挙で緊縮財政反対派が政権を取ると予想され、EUとの縁が切れる。あとはアルゼンチンを見習って再起すること、その後余裕ができたら欧州からの借金取り立てに応じられるだろう。不敬な私見ですがほかに道はないいとおもう。

もしもですよ、今回の支援でユーロ圏内の国家破産を救えたなら、わたしら外野の批判者は以て恥じるべき。歴史の金字塔である。

なお、円建て外債・サムライ債にはギリシャ発行分が約1100億円あるそうで、買われた方にイタイことをいうようですが、当然支援プログラムにある「元本53.5%削減」が行使されちゃうわけで、実損約70%を覚悟されますよう。(了)






Pnorama Box制作委員会


HOMEへ戻る