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明暗をわけたアイスランドとギリシャ
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( 2012年 2月 19日 日曜日 )
●アイスランドの成功
アイスランドの経済回復が軌道に乗ったことは昨年のコラム(12.11)に書いた。2008年のリーマンショックで、GDPの11倍もの負債を抱えてしまった破産国が昨年2倍にまで縮小し日本の債務率に追いついた。今年の財政収支は黒字が見込まれるまで回復したのである。銀行を国有化したアイスランド政府は、海外が保有するアイスランドの銀行債権を踏み倒したのであるが、投資だもの諦めるしかない。だいたい額が莫大ではありませんからあまり文句は出なかった。ただイギリスやオランダなどの海外支店、あるいはネット銀行で高い利息を売り物に集めた預金がパーになった問題が尾をひいている。最小額の補償をだしたイギリスやオランダ政府は決して税金を使ったてまえ諦めきれないですから。アイスランドと昵懇の関係にある当地ノルウェーは、踏み倒されながらなにかと支援しているほどであります。 アイスランド危機のときよく言われた「ユーロに入っていないせいで通貨下落の酷い目にあった。アイルランドも危ないがユーロ圏なので助かった」という言葉はもう聞かれない。アイルランドはユーロ破産を免れたものの回復の速度はおそい。 ●ギリシャの絶望 ということで『ギリシャを破産させてあげよう』てなコラムも昨年(9.11)に書いておりました。EU支援で再建が可能になるためには、慎ましく生きる国民総決心が要件のところ、耐乏緊縮財政にアテネではデモばっかり、焼き討ちするようでは無理だ。「政府は民度に拠り、一国の興亡は国民の資質に因る」。それなのにユーロ圏離脱をよしとしないEUの多数派が数ヶ月分の支援をちょい出ししては延命を図る負の循環が断ち切れないでいる。お継ぎはポルトガルとスペインが待っているというのに。 愚生の願い●天皇の公務全廃を望む 天皇陛下の術後がよいとのニュースに喜んでおります。78歳という老齢で以前に前立腺癌の手術もされている。公務を全部やめてお正月の一般参賀に皇后さまと手を振られるだけでいいと、愚生の願いです。それでも3.11の東日本大震災追悼式典に式典への出席に執心されるなら、長居されませんよう。公務代行はさいわい優れた皇太子が居られます。(了)
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