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シリア内戦、アラブ諸国と国連の無力
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( 2012年 2月 1日 水曜日 )
まずフロリダ予備選挙について、投票前日になってギングリッチが猛追、大接戦になってきた。フロリダで勝った方がはじめて2勝を手にし、決定的になるといわれているが、この二人の闘いはまだ続くとおもう。
● シリア内戦、いつ終るとも知れず 月曜日のダマスクスは政府軍が郊外の反政府派に戦車で迫撃した。全国で100人の死者がでたもよう。もはや完全な市民戦争だが、反政府派に重火器の武器支援がない。武力ではアサド政府に歯が立たない絶望的戦闘だが、かといって凋むような反政府の市民ではなし、抵抗の意志は強くなるばかり。 ●アラブ諸国と国連の無力 アラブ連盟諸国の派遣した監視団(治安悪化を理由に逃げ帰る)やアサドへの勧告は役立たず、アラブ国の仲介でアラブ紛争が解決を見たためしがない。かつてム−サ連盟事務総長は大きなツラで中東問題に各国首長と渡り合い、10年居座っていた。それで国際的に顔が売れたが実績はゼロ。このバカがエジプト大統領になりたくて立候補を表明したが、だれもミコシを担ぎ上げてくれず終った。 とにかく中東問題は中東諸国ではラチがあかず、戦闘がおわるまで気長に放置する歴史をくり返してきた。そこで国連だが、安保理に提議された非難決議案は完全な骨抜き、ロシアと中国が拒否権でなく棄権出来る様に制裁措置を含まないことになるだろう。米英仏の外相が出席するからには、アサドに退陣と権力委譲を求める決議が採決されるかも。しか安保理決議でアサドが素直に退陣したら奇跡。ロシアは面目丸つぶれだ。 ●友邦ロシアの孤独な外交 ロシアは旧ソヴィエト時代から盟友であるシリア、故アサド(父)の時代前からシリアにテコ入れした関係から、先の見込みがないアサド(息子)を助ける馬鹿げた外交を展開、ラヴロフは正気なのか。ロシアはシリア領土に有する海軍基地を失いたくない。それかあらぬか、アサド退陣はリビアやエジプトより酷い国内戦争を引き起こすと脅すのだが、一理ある。でもいいじゃない。トルコをはじめはイスラム圏の住民はたいて「まずアサドを降ろせ!あとは好きなようにしろ」、そう思っている。(了)
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