安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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貿易赤字国が米国債1b$を有する歪
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( 2012年 1月 26日 木曜日



● 貿易赤字は円安材料
日本の貿易収支2011年度が赤字となった。といっても輸出企業家は覚悟の事態、経常収支は相変わらず黒なので、日本経済は危機でもなんでもない。世界金融市場が日本はタイヘンと思ってくれ、円安に振れるチャンスである。12年の経済成長をマイナス予測に変えたことも大声で世界に喧伝して円安を誘導するチャンスである。

米の財政赤字がちょうどGNPの同額に達した時、ついでに日本はGNPの2倍あるんだぞ、と評判にならないものか。そうすればいっぺんに円はさがるのだが、とまじめに夢想していた私めと致しましては、世界のメディアが一斉に報道した「日本貿易収支赤字転落」はけっこう嬉しいニュースなのでありました。ノウハウがびっしり詰まったハイテク精密部品はいまでも日本製の独壇場だ。この分野の輸出を日本が失わないことを祈願しております。

●米国債を買い続ける日本、礼を失する米
数日前だったか、日本政府の所有する米国債が1ビリオンドルを越えたと伝えられた。米国債の最大保有国はもちろん中国だが、この2−3年のあいだに中国は米国債を手放し現在1.3ビリオンを切ったというのに、日本は逆に買い増し続けて1ビリオンを越えた。自国の困難も顧みず、経済不況に悩む米国を助けたのである。米は日本に感謝し、オバマはわが首相に三顧の礼を述べるべしところだが、梨の礫である。バカと思われてるのかな。

例年のダボス会議が始まった。世界の一流人種が情報交換かたがた参集する新年の親睦会みたいなもの、メラケル、キャメロン、ガイトナーがきてもどうなるEU
経済ではなかろう。(了)






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