安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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論戦だけならギングリッチ
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( 2012年 1月 23日 月曜日



オスロは昨晩の新雪で道路は毎夜の雪かき車が除雪と砂利撒きをするので問題ないのだが、子供の遊戯具があるあちこちの小公園がすっかり雪に埋もれ遊べない。幼稚園や保育所の中はOKだが、土日は閉まっているのでもっぱらソリに乗せて孫と遊ぶ

● 撤退ハンツマンが推したギングリッチ
サウスカロライナ予備選は番狂わせだった。ハンツマンが撤退・お別れのスピーチで支持者にギングリッチ応援を明らかにしたのを聞いていて、この演説なかなか神妙に聞かせ、米国保守のよさがあらわれ、「もったいない」とおもったほど。
というのは二つのポイントで驚く発言があった。オバマに頼み込まれて中国大使を努めたこの人が、中国の醜い部分を痛烈に批判した。オバマは中国に好感を持っていない大統領であり、中国通のハンツマンも北京ではブッシュ時代のような厚遇をうけていなかったが、ハンツマンがこれほど厳しい対中観をもっていたとはオドロキである。

もう一つはあとの戦いをギングリッチ託し推薦したこと。民主党オバマ政権の重要ポストにいたならリベラルなロムニーを推すのが常識だが、反ロムニーが最も濃厚なギングリッチを選んだとは。ハンツマンは正統的保守だった。娘の美女3姉妹が見られなくなったことも残念ですな。

● 論戦に勝ったギングリッチ
候補者のなかで論戦の名手はギングリッチに尽きる。長い政治生活で知識、情報の豊富さがあるうえ、行きつ戻りつ迂回するような喋りはしない。論旨が明快、かつ解りやすさでロン・ポールと双璧だが、過激なポール医師とちがって、ギングリッチには元大学の先生らしい裏付けがあり、それだけ説得的である。オバマは演説上手でも討論は苦手、論争ではギングリッチが数枚ウワテである。でも論戦だけが大統領の資格ではない。ブッシュは論戦でジョン・ケリーに敗れたが二期目を勝利した前例がある。

波乱の結婚歴がマイナスになるとおもいきや、女性の票が多かった。もしロムニーが勝っていたら「きまり」だったところへ大差でロムニーをパンクさせた。ギングリッチ最良の日の熱気はすぐに凋みそうではない。ロムニーはスローデスへ向かうのだろうか、オハイオの3月のスーパーチューズデイまでもつれ込むだろう。
(了)






Pnorama Box制作委員会


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