安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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リンゴの唄
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( 2012年 1月 22日 日曜日



金曜日からオスロに来ているが寒い!ベルゲンは3度くらいだったが、オスロ空港は零下9度。いまいる娘の家は空港列車でドランメンの一つ手前、郊外の森林地帯である。雪道の上に土曜日はまた雪が降り、犬の散歩にベルゲンでは使わないウールのズボ下(タイツ)を着用、孫のそり遊びに興じる。

●ダワーを読む
今回持参の本は日本戦後史で米側の、太平洋戦争敗戦のときからGHQによる占領統治下にあった日本の世相、文化、政治の変遷を克明に論じた名高い労作である。これでダワーさんはピューリツア賞を受賞した。「敗戦を抱きしめて」という翻訳があるが、日本の評価は芳しくない。戦勝国アメリカ人の視点ですから本邦では一般受けしないだろう。むしろ排斥する読者の方が多いのではないかと思うのですが、カッカせず読み進めば、米側の資料やあちら側の認識と、日本人の分析など、まだ途中ですがわたしはたいへん啓発されているところです。

●りんごの唄/The Apple Song
敗戦の年、明るい面の大ヒットした唄「りんごの唄」を論じているページ(171)がある。映画の主題歌であったこと、歌手の並木路子が悲しい戦争被害者である来歴や作詞者サトウ ハチローのことなども紹介し,The song refers to a sensation of メmarvelous brightnessモ in attempting to convey its appeal. メAple Songモ craze deserves such fulsome praise as a catalyst of postwar optimism is beside the point.と意見を述べる。

それはさておき、ダワーさんも書いている通りリンゴは高かった。この唄がヒットした終戦から数年たってもリンゴが食べられるのは遠足のときぐらい、それも恵まれた子でした。唄はラジオで「マンジョウメタダシ(万城目正)作曲・・」なんてアナウンサーの導入があり歌詞の一番はよくおぼえている。原著の英文に1番と最後の4番が次のようにうまく英訳されていた:

1. Red apple to my lips,
Blue sky silencely watching.
The apple dosenユt say a thing,
but the appleユs feeling is clear.
The appleユs lovable, lovableユs apple

4. Shall we sing the apple song?
If everyone sings, itユs more and more delightful.
Letユs pass on the appleユs feelingミミ
Appleユs lovable, lovableユs the apple.
 
1.赤いリンゴに 口びるよせて
  だまってみている 青い空
  リンゴはなんにも 云わないけれど
  リンゴの気持ちは よくわかる
  リンゴ可愛や 可愛やリンゴ

4.歌いましょうか リンゴの歌を
  二人で歌えば なおたのし
  皆で歌えば なおなおうれし
  リンゴの気持ちを 伝えよか
  リンゴ可愛や 可愛やリンゴ

(了)






Pnorama Box制作委員会


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