●独仏首脳の悪あがき
メルケル、サルコジが当事国グリシャのパパンドレウと電話で三者会談をして、「ギリシャはユーロ圏からの離脱を回避する。ギリシャの未来はユーロ圏にある」と声明をだした。ギリシャの財政破綻はもう避けられない状況にありながら、独仏首脳が回避すると言えばその通りになりますかね。メラケルは死に体、サルコジはEU財務に無力でありながら、声明に米株が上伸する。こういう株の上下に素人がのると火傷をします。
●履行不可能な融資条件
ギリシャは融資を受けたIMF, ECB, EUの条件-財政赤字削減の目標が進んでおらん。条件の5年で2180億ユーロの財政カットが現実的でないのは明らかだ。貸し倒れ額を膨らませないよう融資をストップする頃になった。緊縮財政にギリシャ人は文句タラタラ、リストラ、年金・公務員給料のカットにデモやストライキを続ける国情では進まないのがあたりまえ。国民は融資を受けること、つまり借金を背負わされるのはゴメンだと反対しているのだから、破産させてあげたらよいのです。アルゼンチンは破産してから立ち直ったではないか。
●世界金融機関の悪あがき
しかしそれではギリシャ国際を抱える欧州各国の金融機関がつらいので、なんとかギリシャを生き延びさせようと地元政府に画策する。一般市民が買った債券がチャラになったら諦めるしかなく、補償など聞いてもらえないのがこの道の掟。金融機関も同じ掟を順守すべきではないか。
●ギリシャ不動産を買い漁るエゴ
ところでギリシャ通貨が格安になったのでクレタ島のリゾート地マンションが40%安という。今年マ、ンションや一戸建て2万件の照会が当地ノルウェーの仲介社にあったという。それでいま破産したらもっと安くなると見込んでただいまは買い控えというブローカーの話しがTVであった。世の中イビツである。
ギリシャの副財務大臣サキニディスFilippos Sachinidisは10月いっぱいまで持ちこたえられるが、第6弾融資80億ユーロが予定通りは要らない場合は、公務員(労働人口の1割)給料や年金、医療費の支払いが……。日曜日、窮したギリシャは不動産税を上げた。いいことです、マンションを買った外国人からウンと徴収してもらいたい。
●中国の動き
ところで中国はギリシャ支援の名目で国債を購入するとか、ギリシャが買い戻しできる資金援助をするとか話題になっていたが実際はどうなっているのでしょう。このゴールド高のご時世にせっせと金を買い足す中国の狙いは国際通貨レッドバック・ゲンの拡張にある。煮ても焼いても食えない国民性のギリシャにかかずらう気はないだろう。(了)