安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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雑録、アラブの春私見
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〈 2011年 6月 8日 水曜日 )


●膚粟を生ず猟奇事件
米の事件ニュースはアリゾナの山火事だったが、30体にのぼるdismembered bodies(バラバラ死体)が埋められていた、しかも子供という。まさしく膚粟(ふぞく)を生ず猟奇事件だ。場所はヒューストンTXの東、リバティー郡の田舎家の敷地。現場をヘリから撮ったTV映像に白骨がいくつか見えたが、詳細はわからない。カウンティー・シェリフはFBIに捜査を要請。こういうニュースは地元の新聞がいちばんです:http://www.yourhoustonnews.com/cleveland/

●セクハラ議員ウイーナー
マッチョな肉体写真とメッセージをフエイスブックで6人の女性に送りつけたセクハラ民主党下院議員のウイーナーが神妙に謝罪した。謝罪はしないよりいいが、政治生命は終わりましたね。才色兼備の夫人はクリントン国務長官の信認厚いスタッフ・チーフである。クビにならなくても遠ざけられる?手癖の悪い夫を持つお互いさま、却って庇い合うかも。

議員のセクハラは日本の方が断然多く、大概は痴漢クラスでセコイ。山崎拓(自民党幹事長)の醜聞はビル・クリントンの醜聞と同じ行為だった。おっとIMFのストロスカーンもこれを強要したのでした。しかし三島由紀夫のように鍛えたマッチョな議員は日本にいないタイプ。

●サレハ重体
大統領府が武装部族に砲撃銃撃され、サウジの病院に搬送されたサレハ大統領は重体だった。砲撃の破片で肺を潰され、4割の火傷。いまでは6割までなら助かる。因にノルウェーやけど治療の中心は当地ベルゲンの大学病院にあり、80%の患者を完治したことがある。大統領職には戻れない、帰らないことがはっきりした。

●アラブの春は軍帰属が鍵
わたしの意見、見方を述べる。
▼エジプトの軍は独立性が強かったのでムバラクは追われた。▼チュニジアはベンアリが軍を掌握していたが、大将たる大統領が逃げてしまったので民衆が勝利を得た。ところが、▼リビアはカダフィと息子の一人が軍を動かしている。軍の上層部、兵士の逃亡が続出しているが、まだトリポリを攻めるに至っていない。親分カダフィが健在のあいだは忠に従う兵がいてトリポリ陥落はおこらない。7日はミスラタへ3kmカダフィ側が押し返したている。

▼イエメンはサレハの息子と甥が軍を動かしており、サレハが居なくても軍はデモ粉砕を続する。ただしカダフィのように他の部族長を金銭的に優遇していないので、部族との衝突が激しくなるだろう。蜂起の民衆と各部族たち、そこへイエメンに最も多いアルカイダが加わり、政府軍と市民戦争へと進んでいる。

▼シリアはアサド一族が所有者の国家形態。アラブの春・民衆革命はリビアが一番長引くだろう。治安軍の中で仲間割れ戦闘が今後どうなるか、デモだけでは死者が二千になろうとアサドはおかまいなし、革命の望みは軍・警察の造反速度に比例する。造反が半分になれば、そのときアサド一族は亡命する。(了)





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