● E-coli 発生源はモヤシミではなかった
もやもやしていたE-coli(大腸菌)食中毒はモヤシから来たことがほぼ確定的とドイツ農林大臣が発表して、一歩進んだとおもいきや、翌6日にはそうではないらしいと件のモヤシ農場のある州当局が訂正の段。なんじゃらホイ、福島原発状況報告よりひどい。特定は困難といえ、集中発生したドイツ北部の出荷物、それも外国に輸出されていない野菜に絞られるところまできた。
日本ではモヤシは炒めてたべるもの、大腸菌は死滅するはずなのですが、欧州では生野菜でムシャムシャ食べる。白菜もマシュルームも人参もサラダにする。ホテルの朝食ビュフェにあるので、旅行客かが感染して帰るケースがある。
だがこの新型に有効な治療法がない。抗生物質などの薬剤治療が効かないので、腸内出血で排泄、失われてゆく血を輸血し続けなければならない。輸血用の血漿がたちまち底をつく。腎臓が冒され尿毒症に罹った患者も多い。
●懐かしい想いで
単にE-coliで思い出した他愛無いハナシです。経験から言って、殆どの大腸菌は無害か、下痢をしたときはワルサする大腸菌にやられたと思う程度である。その昔、小生がデザイン美術界の大御所先生に師事していたある日、先輩弟子のDFさんが「下痢で血便が出た。これは大腸ガンだ。それしかないと医者に言われた」といつになく弱音を吐いた。体格の大きい割に繊細なのかな。
DFさんはその翌日から下宿留守番がてらに住んでいた山腹の一軒家に閉じこもってしまった。大御所先生は「あのバカめが」と取り合わなかった。ま、医者に行くまでは先触れとなる兆候が全くなくかったのだから結果は大御所先生がお見通しであったのだが、われわれ仲間5−6人が、「DFさんのことだからラーメンばっかりちゃうか。差し入れに行こう」と食べ物とビールなど買い込み、『お見舞い』にあてこんでだ麻雀に出かけたのでした。
あぁ、あれは冬のことでした。出てきたKさんはドテラを来てしょげた様子。悪友たちは構わずさっそくビールを開け、電気コタツで麻雀をやり出した。麻雀を知らない、出来ない小生はこたつのテーブルを裏返しすると麻雀台に早変わりするのを初めてみた。
DFさんは大の麻雀好きで酒飲みである。横で覗いていたが、堪えきれずコタツに仲間入り。調子が出てきたDFさんは、そろそろお開きにという悪友を引き止め「不治の病人を遺して帰る手はないだろう」と笑顔で脅す。明大ドイツ文学出身のDFさんは機智に富む会話がうまかった。悪友たちに異論のあるはずがない。徹マンになったのでした。
おそらくちょっとしたデプレッション(意気消沈)だったのでしょう。DFさんは徹夜の様翌日から元気にスタジをに出勤し、暫くして痔の軟膏を持っているのがみんなの知る所となりました。(了)