●オバマ路線は過った方向
オバマ大統領に関しては大統領候補になる頃から、コラムで夢を売る口ばっかりの人物、とこき下ろしてきた。爾来この考えは変わらないが、繰り言は無益です。だから近頃はオバマのアメリカをあまり取り上げず偶に是々非々で書いてきた。

一週間前、NYT & CBSの世論調査で回答者の70％が『米国は誤った方向に進んでいる』、75％が『議会の取り組みを評価しない』という結果が出た。自然に頷ける妥当な率である。

●議会運営を誤ったオバマの驕り
共和党の非協力も醜いが、「民主党も共和党もない、一つのアメリカ」とのレトリックを売り物に大統領になったオバマは、大統領の政策に共和党が協力するのは当然という態度で臨み、２年後下院の過半数を失った。その後も法案にオバマ側の非協力強圧的な議会への初動はかわらず、いまや経済・財政ほか殆どの法案は、期限最終日に条件付きで採決されるサル芝居を経な
ければならない。こんな議会運営に誰がした。一に大統領が責めを負う。

● CIAの古手、レオン・パネッタを再利用
ゲーツの後任にレオン・パネッタですと？　懐かしい名前が出てきた。情報開示に努めるハズだったオバマが褪せているこのごろ、機密の元CIA長官を選んだ。このひと御年いくつになられたのか、米軍縮小を仕切れるのは経験豊富なコワモテが安心とでもいうのか、後ろ向きの選択とおもう。

●英ロイヤル結婚にご執心の合衆国
調子のいいのはiPadとiPhoneのアップルくらい。世情がくらいと罪の無い明るいニュースが喜ばれる。金曜日のウイリアム王子とケイト嬢のロイアル結婚式にアメリカ人が大挙して訪れる。ちょっと異常とおもえる熱狂ぶりである。米TV局は一等場所を確保し、トップのKYスターを配し、局数、派遣人員の規模は、東日本大震災にやってきた規模とケタ違いである。

英国王室と姻戚関係にある欧州王国なら解るが、またオーストラリアやニィウージランドなどイギリス連邦ならまだしも、なんでアメリカがはしたなく嬉しがるのか。ま、小生も金曜日は半日TVを見ますけど。（了）