安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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元気のないアメリカ
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〈 2011年 4月 28日 木曜日 )


●バーナンキのペシミズム
オバマのアメリカは元気がない。ガソリンが高い。FBIがドルを投入してインフレ傾向にあるというのにゼロ金利政策を据え置きを発表した。(バーナンキの歴史的記者会見27日)景気の恢復に出口がみえない。こうなると緊縮財政にいつ着手できるか、日程はない。

●アフガニスタン、不名誉な撤退
海外でもアメリカは元気がない。アフガニスタンでは、刑務所からタリバン400人が脱獄。このカンダハルの刑務所で2回目、前回に懲りて外の警備を増強したら、タリバンは隣接の家屋から300mのトンネルを掘り、静かに逃亡。きっと監守に仲間がいるのだろう。昨日はカブール空軍基地でアフガンのパイロットが米兵とコントラクター8人を射殺する事件があった。こんな状況で7月米軍撤退が実施される。撤退は任務終了、治安委譲のはずだったが、不名誉な撤退となろう。

●シリアの市民殺害を仲裁する国はない
シリアはデモの犠牲者が500人に上り、アサドは鎮圧にタンク出動させた。カダフィでさえ、デモ隊にはこれほどの徹底的な武力弾圧をしなかった。それでもNATO 米、カタールはリビアに介入しカダフィ軍と施設を空爆しているが、シリアやイエメンに米が軍事介入する気迫はない。国連でムニャムニャするばかり。リビアはそれを見込んでデモ隊に実弾を発砲しロケットを打ち込み、反政府人物500人を拘束した。

●ハマスとファタの大団円、途方にくれるアメリカ
オバマがイの一番に始めたイスラエル−パレスチナ中東和平はとっくに頓挫し、その後オバマのアジェンダではなくなった。ミッチェル特使は何をしているのか知らないが、いま入院拘置中のムバラクが仲介したガザ地区のハマスと・西岸のファタの和解が成立した。合同パレスチナ政府は大統領をアッバスが継投し、閣僚はこれから決める。

さて、このハマスが加わったパレスチナ政府はイスラエルが認めない。ハMスをテロ組織として排除してきた米の和平案に背く。米は手放しで喜べるわけもなく、まだ現時点ではオバマのコメントが出ていない。

●遂に出た出生証明証
「こんなアホらしいことやってる暇ない」We do not have time for this kind of silliness と怒りながら、ハワイ州保健省の出生証明証を開示した。D.トランプが焚き付けた件ではあるが、アメリカ市民の長年の関心事であり「新聞の出生記事だけで、いつまでも証明書を出さないなら疑われても仕方ない」とトランプがTVで、演説で食い下がっていたのは一理も二理もある。プレジデント・オバマが高邁な政策を語るのも良いが、市民の知るウワサの真相をクダラナイと拒否してきたのは思い上がり、アホラシイと無視放置するのが高尚ではない。(了)





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