安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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レベル7
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〈 2011年 4月 13日 水曜日 )


●5の次は7、そりゃないよ
レベル5から蛙飛びで最高のレベル7・深刻な危険度に引き上げた政府(保安院審議官)の発表は寝耳に水の唐突でした。いったい何が起こったのか、小心者の私は「すわ炉心バクハツ?」と粟食って当地時間の遅くまでTVの前で国際ニュースにかじりついていました。

そしたら、何ァ−も起こっていなかった。これまで放出した放射性物質の総量から計算するとレベル7に相当するからだという。バカにすんじゃねえ!人を食った発言で素直で謹直な人を驚かしちゃいけません。

●10% と100%が同レベルの怪
NIESの審議官殿が英語で答えている映像があったが、もっともっと喋りなさい。「Chernobylのような原子炉爆発ではありません。Fukushima plant は水蒸気爆発で、放出量はChernobylの約10%です」。そういって説明終りにしちゃ駄目。謙虚より饒舌に価値ある場合もある。

10%なのに何故同レベルの7なのか、7に決定した総量の時点はいつのことなのか、現在福島原発が安定しているのなら、長期にわたる低い放射線放出を予測しての値なのか、長期間とは今後の何時を示すのか、半年か1年か10年か。

●情報は多すぎるくらいあるのだが
上記疑問を、経産省と保安員、東電のサイトを日英両語で確かめた。政府の原発広報サイトは解釈・解説を押し付けるようで見ない方がよい。東電は12日だけで13の報道がアップしている。最新はレベル7になったことで社長が陳謝を述べる短いページ。企業トップの平身低頭、皆様にご迷惑云々のお詫び発言がなんの役に立つ。聞く方も惨めになるばかり、こういう負の企業モラルは儒教のせいか。儒教本家の中国では廃れ果て、政府はConfucius Associationを世界各地に開設、外交カードに利用しているというのに。

さて、10%の疑問は解けたが、ならば斯くなるイビツな国際レベル基準に唯々諾々と従わず、この機会に誤解を生むINES「国際原子力放射線事象評価尺度」とやらを大に批判しておくのだった。あとで批判すればそれこそ下手な言い訳になる。

残りの疑問は何一つ説明がない。今回の情報は現段階での結果、放射性物質の環境への放出は継続しており、今後も継続して評価していくと。そうか、これは暫定レベルなのか、しかし放出継続なのだからレベルが下がることはあり得ない。フーム。

もちろん良い資料もあった。放出量を安全委員会データを踏まえ、保安院が計算した数値と並べ、チェルノブイリの放出量を比較した図表を見ると、チェルノブイリの値はケタがひとつ大きい。1割程度という発表が過小評価でないことをメディはともかく、各国の政府は了解したとおもう。

●CNNの嫌日特派員
「チェルノブイリのスローモーション」と形容する海外メディアはマシな方で、「早くからウチは測定値をもとに7規模と警告してきた」、とか世界最大の国際ニュースTVミCNNが、グリーンピースの過激曲学阿世の徒にご意見拝聴する特派員報告を流す。前に反日NYT記者について書いたがこの特派員女性は同じ韓国系の隠れ反日特派員だ。CNNは中国報道に中国人記者を用いながら、東京駐在は当初から嫌日さんを配し、日本人を置いたことがない。(了)





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