安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


-------- ----------------------------------
悪酔いカクテル
------------------------------------------
〈 2011年 3月 31日 木曜日 )


本日は内外悪いことだらけのテーマをカクテル・こらむにしました。


菅首相が保安院を経産省から分離検討しているというニュース、いまは省庁再編やってる時ではないでしょう。組織の人事をイジれば現況がかわると思っているらしい。イジって辻本や蓮舫、問責可決の馬淵はともかく仙石までも福官房長官に返り咲き、一体全体なんのためか。

国家大変のいま、指揮を執る首相に苦情は言いたくないが指揮無能ぶりに唖然、苦情を言うのすらもったいない風情。

●風評を助長したNSC
米国原子力規制委員会(NSC)ヤツコ委員長が最新昨日の下院委員会で、日本の30キロ圏は現在のデータから妥当と証言。アメリカ人に50マイル(80km)から退避勧告した件については、あの時点で放射能拡散の予想値をもとに正しく設定した、と正当性を主張。これが日本と世界の風評を助長した責は重い。ま、世界の原発専門家を納得させられなかった日本の不手際を反省しておきましょう。

●初心を忘れたバシャル・アサド
TV放映されたアサドの議会演説にガックリした。議会に入るアサド大統領に拍手する議員はみなさんかなりの老人、父ハフェズの取り巻きとおぼしき連中ばかりなのを見て、コリャアカアンワと思いましたな。そしたら案の定非常事態宣言,政治改革,言論の自由など遠くへ押しやって「デモの騒乱は外国勢力による陰謀」と中東王様政権のドクトリン丸だし。秘密警察が暗躍し言論封じ込めの圧政に変化無し。バシャルはイエメンのサーレハよりも、バハレンのハマドより固陋である。演説が終るや否や各地で抗議デモと治安部隊との衝突が起こった。

●クモの子を散らす如く疾走したゴロツキ反乱集団
カダフィ逆襲があろうかとコラムに複線を貼っておいたが、ゴロツキのだらしなさよ。福島原発作業員の爪の垢でも煎じて呑んでみよ。多国籍軍はシルテとミスラタに空爆を、といっても住民のいる市街部は爆撃出来ないのでグルリである。ちっとも役に立たない。カダフィ軍は戦車こそ数少なくなったが重火器はまだいっぱい持っている。シルテに迫ったゴロツキ反乱隊の前後に威力のあるミサイルを雨と打ち込むと、反乱隊のトラックや乗用車はたちまちUターン、すたこらさっさと逃げ戻りビン・ジャワドへ、更にラスラヌフ、ベルガといまごろはアジダビアまで逃げ込んだだろう。重要石油基地は残らず奪回されてしまった。今日から暫定政府防御の砦アジダビアの攻防が始まる。米英は否定していたゴロツキ反乱軍への武器援助に踏み切らざるを得ないだろう。

●リビア外相ロンドンに亡命
ウワサされていた大物の亡命は元情報(スパイ)相で現外相のムーサ・クーサ(Moussa Koussa)だった。チュニジアに外交折衝に出たあと計画的な家族を連れた亡命だった。長年仕えた右腕の亡命はショックでも、カダフィ政権に影響はない。(了)





Pnorama Box制作委員会

ひとこと言いたいなんでも・掲示板へ
筆者へのmailはこちらまで
HOMEへ戻る