安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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独り呟き
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〈 2011年 3月 21日 月曜日 )


●福島原発放水車の怪
自衛隊が福島原発周辺のガレキを除去するため戦車を派遣するという。自衛隊はいろいろと他にも有用なキカイを持っているのでは。どんどん活用して頂きたいですね。送られる2台の74式戦車というのは、写真で見ると天安門へ出動したような威嚇的な大型でなく、前に除雪用とはちょっと違う形の平らな鉄板を取り付けただけのものだが、キャタピラー戦車だから力はある。この戦車は放射線防御されている・・はてどういう仕組みなのだろう、外装鉄材は普通の迷彩戦車だから、操縦室が鉛のような放射線吸収材で覆われているということか。私は判らないとあれこれ巡らすクセがあって有害。もうやめましょう。

●疑問に思った呟き
といいながら、いままで福島原発関連でフっとよぎった疑問、解けない疑問を書いておきたい。

▽ 消火といえば高いビルをアームが伸びて放水する消防車を使う。お馴染みの光景である。ところが最初に現れたデモ隊用の警視庁放水車を見て、アレーとおもった。届いているようには見えない。

▽ 海水ポンプの設置場所、そこから放水車へ引くホースが埠頭破壊や瓦礫道路で難義した。ホースを車から捲き降ろしていけず、人力で敷いて行った。これを「手広げ」と呼ぶ新語を初めて聞いた。専門業界用語の奥の深さよ。とはいえ、どうして海水ポンプの設置が事故後一週間になったのか。

▽ 史上空前のレスキュー人員を即展開した組織力は驚嘆の偉業。ではあるが、チェーンソウや携行ジャッキなど小道具を持たず、カギ棒一つのレスキュー隊ばかりなのはどうしてか。

▽ 救援物資のロジスチックが拙劣に見える。もちろん交通網が切断されたためという理由があり、人命救助が最優先されたことによるが、生活物資の供給は同時に起動させるべき。レスキュー隊が現地に入れるのなら、物資もかなり供給できるはずだが。

▽ 原子炉の真上での放射量の測定値がない。正門前や各ユニット近く、及び半径km各地での値である。観測用リモコン飛行機は写真撮影や気温,粉塵など大気測定に使われているのがある。自衛隊にドローン機がないのなら、なぜリモコン機で建物真上、蒸気になって放射線が出ているところ測定しないのだろう。放出量を知るのに欠かせない測定なのだが、爆発直後から私の疑問。表面温度はヘリから赤外線カメラで測定出来るがこれは19日になってから行われた。とりあえずGood later than never.

▽ 放水冷却に従事している消防隊員はヴォランティアが基本、行きたくない人に強制していない。断ったらヒヤメシ食わされる時代でもなかろうに、出動隊員の悲壮感は不思議でならない。国の名誉を訓辞する方も悲壮だ。精神主義は却って正確な任務遂行のじゃまになる。

▽ 東電福島原発の女性職員が「私たちを攻撃するのは辞めて」という書き込みが英文サイトに会ったのを見た。メディアや一般人が東電の事故対応ぶりを責めるのはそれなりの事由があり、代表する社長幹部への攻撃があってもそれは社員への個人攻撃ではない。この抗議文を書いた職員は勘違いしている。悲壮感がありすぎるせいである。

▽ 福島原発のデザインは米の原子炉大手WestingHouseのものを三菱がライセンス製造した。GEも関係している。だが、米メディアがWHに構造的な欠陥がないか、取材したニュースを目にしない。あるのはWHスポークスマンの総体的な福島原子炉の解説だけである。なぜだろう。(了)





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