●老いては子に従う
今年のクリスマスははじめて我家でなくオスロの娘の家で祝うことになった。オスロにいる息子も加わり、これまでクリスマスからお正月にかけて我家に集まっていた子供たちのかわりに親が出向くことになり、世代交代の観有り。
ところでイブの朝に移行機でいくわけだが、前日は雪、一応前の私道をスノウフレーサーで飛ばしたが、夜中降るらしい。なに、明日は公道まではタクシーが来てくれるから荷物を転がして公道まででればよいのだが、朝のラッシュ時でもあり家内は大柄に似合わず心配性で、夜もおちおち眠れないだろう。40年連れ添うと伴侶の精神状態が手ににとるようにわかるものだ。
それで出発ベルゲン空港に隣接する空港ホテルで前日から泊り込むことにした。何もかも新しいけっこうなホテルである。部屋の窓から空港内がよく見え、シンシンと雪が舞い降りるなかを数台の雪かきブルドーザーが滑走路あたりを右往左往しているのが見える。
●空港の雪氷対策
たっぷり朝食をとって歩いて空港へ、便は全て予定通り発着している。雪で麻痺していた欧州の主要空港、ロンドン、パリ、フランクフルトの空港は温度が+に転じて忽ち平常運航にもどったが、北欧の空港では雪と寒波に慣れているので問題なかった.昨日夜通し約10cm積もったにも拘らず、定刻に畿内に入る。不凍液を噴射するシュノーケル車が待機中の機体に積もった雪や氷を手際よく洗い流し、定刻を10分遅れて出発。しかし雲の上は雪もない、スピードをだしてほぼ定刻にオスロ着。
もう数十年前だがヒースロウで大雪のため殆どの便がキャンセルされ、日本行きも明日に延期された。ところが中国経由でなら今から乗れるといわれて変更して搭乗できた。例のシュノーケル車が不凍液を吹き付けて氷り雪を落とすわけだが、途中でタンクが空になったので、もう一度満杯にして引き返してきた。つまり一台しかない。で、引き返した時には最初落とした部分がまた凍り付き、何度かこの一台が往復して2時間ほど作業し、やっと滑走路にでられた。
世界一の発着台数を誇るヒースロウはあれから進歩していない。だから言う、雪で空港が閉鎖するのは空港会社の設備投資怠慢による。
ロンドン、テロ容疑で12人逮捕、ローマでも爆発物騒ぎがおき、23日のオスロ駅でテロ爆弾の予告が有り近郊国鉄が丸一日停止した。幸いオスロ経由の空港列車は運行に支障がなく、わたしたちはスムースに目的地に到着。
1月10日頃迄こちらに滞在する予定。(了)