安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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フー・ジンタオ → シー・ジンピン
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〈 2010年 10月 19日 火曜日 )


●ポスト胡錦濤
5中全会終幕の月曜日は、習近平国家副主席を中央軍事委副主席のポジションにつけ、胡錦濤の後継者確実となった。欧州ではデモとガソリン枯渇で紛糾するフランスを除いて、習近平Xi Jinping(シー・ジンピン)に関するこの中国報道が大きく取り上げられている。夫人の軍族歌手・彭麗媛が懐メロを唄うシーンを初めて見た。いい奥さんと一緒なんですね。

●新5カ年計画、福祉国家
市民の知らないところで国家主席、首相閣僚たちが決められる中国の政治構造は改革の兆しがない。来年からの新5カ年計画では都市と農村部の貧富格差是正,就業促進、社会保障の充実、医療制度推進など、経済発展にとりのこされた影の面に焦点をあてている。しかし福祉国家の考え方は中国人のメンタリティーには欠けるテーマにしてしかも政治改革に手をつけず実現するだろうか。市場経済導入の成功のようには進まない社会問題を習近平はかかえることになる。副主席の分際で日本国天皇に拝謁をゴリ押し、不埒な『会見』を果たしたほど世間はあまくない。

●脆弱なリーダーシップ
毛沢東以後の歴代中国主席は妥協の産物として党全体を掌握することができず、国家主席、軍事委主席三権を独占し、230万人の人民解放軍を指揮する人物といえども有能なリーダー資質にかける。妥協で選ばれた胡錦濤が妥協の産物であった江沢民派を一掃出来ず、意中の李克強を退け上海閥(マフィア)から後継者を呑んだことでもわかるように、総書記/主席は外見に似ず脆弱である。ゆえに金正日はじめ中東アフリカの独裁者をまえにすると媚び阿(おもね)る素性が顕われる。
 
●反日から反米、反政府へ

習近平主席が就任すると、米はおそらくオバマにかわって新大統領が相方になる。いまのところは対米不満も国内不満もすべて反日を焚き付けることでガス抜きできるが、中国民衆の隠れた不満は対米にある。政府が閉じ込めているこの米憎悪の圧力釜が噴き出せば、反政府擾乱に広がることは必至である。そうなるとロシア崩壊、ベルリンの壁、第二天安門でしょうか。以上、5中全会終幕に妄想たくましくしました。(了)





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