安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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心症者の海外福祉保養
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〈 2010年 9月 10日 金曜日 )


●All Inclusive
当地の旅行代理店が分厚いパンフや新聞広告、ネットで宣伝しているホリデー商品はピンからキリまで、定期便やチャーター機の往復だけもあれば、オール・インクルースィブというホテル.3食込みで酒類自由、ディナーショウ付きまで各種ある。

今回行ったのはAll Inclusiveなので「通風」が出ないよう食事、特に肉類をセーブし、呑む方は適当にたしなんだが大丈夫でした.よく泳いだせいもあるが、イケないのはいじましい暴飲暴食だ。2年前にドゥブロブニクのAll inclusiveで初めて通風を体験していらい、旅行するたび再発する失敗をくりかえした。7月の国内ホリデーでは殆ど呑まなかったのに激しい痛みに2日動けなくなった。それで解ったのだが、原因はアルコールではない、タンパク質の取り過ぎであった。だから今回は肉類をセーブしてもっぱら魚と野菜 とデザーとをパクついたのが功を奏したとおもう。

どうしたかというと、午前中は泳ぐので呑まない。昼食にビール。その後昼寝してまたビーチへ、帰ってジンやウォツカのトニック、夕食にワイン、食後はコーヒーとベイヤリスを頼んでショウを見る。一杯つくってもらって部屋に戻って寝る。とても健康的な日課ではないか。


●リゾート地で海外保養する施設入居者
ショウというのはダンスや歌、ジャグラー、オウムの芸など、客層にあわせてオールディーズと子供用である。知らなかったは、ここは当地の心症者の保養地としてよく使われているという。表情がなく、一日中一歩一歩そろそろと歩きめったに言葉を発しない老人が二人と知能が幼児のままで体格が子供で止まった青年ひとりの3人と介護の3人がきていた。こういう北欧の福祉についてちょっと説明しておこう。

エンタテイナーの歌手は慣れているのか、心症者を舞台にあげ、上手に参加させる。魚の目だった自閉症の目が生き生きとしたのにおどろく。

施設といっても個室を与えられている心症者だが、支給されるお小遣いを貯めて毎年いちどくらい国内保養や、海外保養にでかける。支給される額の殆どは施設入居代だが、すこしはお小遣いに残る。散髪やたまに衣類を買うだけで旅行用に積み立てしておき、旅行につかうわけだ。親族がプラスする場合も有るが、介護人の費用は施設がはらう。

ここに来ている介護人は患者3人に対して3人である。施設なら2ないし3交代制だが、ここでは24時間一人で見なければならないし、出張手当を入れるととんでもない出費になり、とうてい世間は納得出来ない。聞いてみると出張手当も超過勤務手当もなく、通常勤務になるとの由。いやがる介護人もいるが3人で交代々々見れば私的時間もとれるし好きな仕事だと、パワーのある中年おばさん介護人の弁でした。(キプロスの稿はこれで終わります)





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