安達正興のハード@コラム
Masaoki Adachi/安達正興


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暴れるインダス、静かなるガンジス
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〈 2010年 8月 10日 火曜日 )


●目が離せないインダス氾濫
パキスタンの洪水から目が離せないでいる。だからまだ続きを止めません。雨まだやまず天気予報では南部で降り続く。カラチが危険ゾーンに入った。数日でインダス河の氾濫がインド洋まで達することになる。被災者1400万人に上り、家を失った人200万人。ということは、2004年のインド洋津波より多い被災者だ。とこれは国連のOCHAがそう言いました。

死者300人以上を出した中国の土石流もすごいけれど、スワトとプンジャブで1600人死んでいる。中国では被災地を直ちに訪問激励することで有名なった温家宝首相がいるが、パキスタンのザルダイはやっとイギリス、フランス訪問から予定を切り上げないで帰ってきた。おまえなんぞ帰って来なくていいよ!

●国際支援から背を向けられた
問題は、パキスタンに救援物資も支援金もハイチ地震の20分の1しか集まっていないこと。大統領ザルダイがこのザマなら助けようと言う気もおこらん。というのも理由のひとつだぞ。

当地は災害支援に異常なほど熱心な国だが、今度だけは集まらない。パキスタン過激派からテロの目標国に名指しされ、大使館が襲撃され、テロリスト輸出国家とハンコ押されているから、当地の様々な支援団体は手持ちを送ったあと、なにもできないとこぼしている。欧州はみな似たり寄ったりの態度で、ドイツ、チェコ、ポーランドは地元の水害支援が先。アメリカ国民も反米パキスタンの支援には消極的。日本では台風4号が迫ってるというのにテンで関心がなく、テメエの老後保障しか考えておらん。

●小麦価格暴騰
ロシアの森林火事も衰えをみせず、毎日200箇所くらいで新しく発生し、消しては燃えの繰り返し。核施設のある周囲は軍が溝を掘り廻らして分離する作業に忙しい。小麦畑が燃え出し、プーチんはすでに先週小麦他農産物食料の輸出禁止措置をとった。欧州ではたちまち小麦50%がはね上がった。まさか石油と小麦しか輸出産品のないロシアが小麦をストップするとは予想出来なかっですから。農産物壊滅のパキスタンがロシア麦にすがれないとなるとアメリカだ。しょうがないから安くしてあげるだろうが、他の国にはおそらく倍の値に売るだろう。雨ふって米麦豪麦が儲かる、ですな。可哀想なのは収入の70%を食ベものに費やす開発途上国の民草。

●静かなるガンジス
今日はどうもやつあたり気味になりました。ま、なぜか例年氾濫するガンジスが滔々と流れバングラデッシユが平穏なのが不幸中の幸いか。(了)





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